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ピエール

映画で辿る、東京ノスタルジー。

 1983年、ドイツ人監督のヴィム・ヴェンダースは、ドキュメンタリー映画『東京画』を撮ろうと思い立つ。テーマは、敬愛する小津安二郎の映画のような風景が、東京にまだ残っているかを検証することだ。しかし、彼の目に映ったのは、小津のそれとは似ても似つかぬ、混沌とした東京の姿だった。本作を今観ると興味深いのは、そこにもまた失われた東京が記録されていることである。歴史を遡れば、初めて東京がフィルムに収められ

華麗なる太宰府天満宮。

太宰府天満宮といえば菅原道真公。学問の神様に、受験の神頼みに訪れる人は多いが、実は文化芸能の神様でもあることはあまり知られていない。年間1000万人の参拝者を誇る神社の、知られざる側面に注目する。



 太宰府天満宮の権宮司である西高辻信宏さんの交友関係は、とても華やかだ。それは、神社には「奉納」という考え方があり、古よりモノに限らず歌などの芸能が多く捧げられてきたことに由来する。「現代の神社

川端康成『無言』を描いたアレクサンドル・デスプラの境地。

フランス出身の世界的な映画音楽家、アレクサンドル・デスプラが初めてオペラの音楽を手がけ、先頃その日本公演が横浜と京都で行われた。それは『サイレンス』というタイトルのオリジナルのオペラで、原作はなんと川端康成、演出はデスプラの公私にわたるパートナーのソルレイ、そして演奏はルクセンブルクを拠点に世界的に活躍するアンサンブル・ルシリンが務めたのだが、それは素晴らしい舞台だった。そこで、その公演のために来

田根 剛×齊藤太一 大地とつながるキッチン。 お手本は縄文の台所です。

「山の水を汲み、洞窟で火をおこして煮炊きしていた縄文時代を思わせる、キッチンの原点に立ち返りたかった」と語る齊藤太一さん。〈GYRE.FOOD〉や京都新風館など、話題スポットの植栽を次々手がける人気造園家だ。「わかるわかる。僕も縄文人の住居みたいな、自然と一体化した空間に惹かれます」と、これまた縄文推しなのは、世界的に活躍するフランス在住の建築家・田根剛さん。いや、実際に完成したのは、フレンチヴィ

ハイブリッド

植物店の奥に広がる、ハイセンスな食卓。

・店主の武藤恭通さんは街の酒場から3ツ星レストランまで国内外で経験を積んだ実力派。
・バスク地方のシャルキュティエ、ピエール・オテイザ氏に師事したシャルキュトリも注目。
・手前のプラントショップ〈TRANSHIP〉には大型の観葉植物から小さな多肉植物まで。

スープ ガルビュール1,404円。料理でも使用している「純胡椒」などシェフのつながりでセレクトされ