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建築面積

島田 陽 タトアーキテクツ/島田陽建築設計事務所|月見山の住居

細い街路に沿って建物がひしめき合う住宅地に、シルバーの波板で包まれた家が佇む。クールな印象の扉を開くと、ふわっとハーブの香りが漂う庭が登場する。この庭は、壁と屋根に囲まれている。つまり家の内部に庭が取り込まれているのだ。唐突なアイデアにも思えるが、設計者の島田陽によると実は合理的につくられた庭なのだという。
「中庭が欲しいと言われたのですが、法的に必要な防火性能を満たすためには庭と建物の間に大がか

栗原健太郎+岩月美穂 studio velocity|都市にひらいていく家

住宅が密集した都市部の家は、隣同士が迫っているため、前面に光は入るが側面は機能しにくいというパターンが多い。両隣が住宅に挟まれた縦に長いこの土地を見た栗原健太郎と岩月美穂の2人が考えたのは「建物を建てる位置を変え、側面を有効的に使えるようにする」ことだった。まず住居を多目的スペースとプライベートな空間に分け、2つの棟を限界まで離して配置し、真ん中に庭を持ってきた。それにより側面を潰さず、周囲の景色

谷尻 誠+吉田 愛 SUPPOSE DESIGN OFFICE|安城の家

大きな三角屋根の下に、右側が室内、左側が庭と1:1のバランスで空間が広がっている。設計した谷尻誠は「外のLDK、内のLDK」と呼ぶ。それぞれにキッチンがあり、テーブルがあり、憩いの場という意味では確かに等価だ。
 建て主がリクエストしたのは「使える庭」。香川県の山間で育ったご主人にとって、庭は眺めるのではなく、自然と触れ合い、遊ぶ場所。ハンモックで昼寝をしたり、休日に外で朝食を食べたり、積極的に外

島田 陽/タトアーキテクツ

「460㎡ある元レストランを、新本社兼住宅にリノベーションしてほしい」
 リノベーションという言葉から想像される条件としては規模も構想も壮大な依頼をしたのは、山口県にある老舗醸造会社、光浦醸造。150年以上の歴史を持つ味噌や醤油の醸造の傍ら、工場の乾燥設備を活用してつくるハート形のレモンが浮かぶレモンティーが大ヒット、事業拡大中の企業だ。
 募集時のインタビューで、こまめに足を運んで監理したいと「

藤田雄介/Camp Design inc.

依頼主の祖父自ら設計した、200㎡ほどの木造住宅。その思い入れのある家を、依頼主家族と両親が共に暮らす新たな住まいへ。リノベーションにあたっては、二世帯住宅をニュートラルな空間に設えてくれることを期待し、藤田雄介を選んだという。
「リノベーション前は、一つの建物でありながら長年にわたって増改築が繰り返されてきたため、場所ごとに仕様がまちまちでした。また、親子でインテリアの好みも異なっていたので、全

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 旭川市街から車で30分ほどの水田地帯にポツンとある巨大な白い建物。一見、RC造の四角い箱。だが近づいてみると、うっすら現れる白い木肌。さらに建物の4辺には角がなく、円形フォルム。建て主が「家の前を通る車が必ず減速する」と語る象徴的な建物は、れっきとした木造住宅だ。
「この場所に角の尖った建物は違うかな、と思ったんです」と、設計した建築家の五十嵐淳さん。
 もともと建て主の妻の実家が所有する広大な

HOUSE H

 真っ白い“おうちの形”をした家。中に入ると、Yの字の柱がいくつも立っていて、“枝”
のところに2階の床が引っ掛かっているという仕組み。2階の床は大きさも位置もばらばら。たくさんの魔法の絨毯が森の木の枝にのっかっている、という風情だ。柱にはときどき壁も付いている。
 建て主の樋口さん夫妻は台所が中心にあって、家族の気配が感じられる家に住みたいと思っていた。玄関を開けるとすぐ台所になっていて子供が帰

八郷の家

 一番身近にある材料で建てるのが家の基本だった昔を紐解いてみれば、ここはまるで原点に立ち返ったような家だ。
 茨城県石岡市、かつて八郷町といった集落の、山の中に立つ。実はこの家、建材にした材木の3分の2は、もともとこの敷地に生えていたスギやサワラである。約1000坪ある敷地には沢もあり、一日中きれいな水の流れる音だけが響いている。わずかな平地を拓いて建てた家は、建築面積約27坪。
 建て主夫婦は

360°

 小屋がいくつか、大屋根の上下に入っている。建築家、納谷新さんの長年の構想が実現した自邸「360°」はそんなコンセプトから造られている。納谷さんは何年も前から時間があるとスケッチをしていた。敷地はスケッチ通りの家が建てられる場所を探して、見つけたものなのだそう。
 この家では「なるべく編集するのをやめることにした」と納谷さんは言う。きれいに揃えたり、仕上げたりするのをやめた、ということだ。住宅に限