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自分自身

〈こむらさき 天文館店〉の 「ラーメン(鹿児島黒豚チャーシュー入り)」

初めて食べたのは、子供の頃に鹿児島出身の両親と里帰りしたとき。でも、自分自身ではっきりと「好きだ」と自覚したのは意外と遅くて、実は30代に入ってからです。シイタケ風味の上品な豚骨スープと細麺のバランスが絶妙で、お通しで出てくる甘口の漬物をかじりながらあの“匂い”を待つ時間がたまりません。とにかくよそでは絶対に食べられない味なので、今やラーメンは〈こむらさき〉以外はほとんど口にしません。また、鹿児島

ブルーノ・ムナーリの花教室。

花を楽しむのに、花瓶なんて必要あるでしょうか?

ブルーノ・ムナーリっていったいどんな人? 20世紀のイタリアを代表する工業デザイナーで画家で絵本作家。発明家でも文筆家でもあり、モダンな家具や子供のオモチャを作るのが大得意。
 
そんなムナーリ先生が大の花好きだったことは、意外と知られていないかも? 実は1973年に『UN FIORE CON AMORE(英題:A FLOWER WITH LOVE

I am here for you (t-shirt) (2017)| アントワーヌ・カタラ

BRUTUS読者のなかにはきっと、Tシャツフリークの方もたくさんいるでしょう。シリコン製のこのTシャツ、欲しくありませんか。欲しいですよね。ちなみに、絵文字のようなPepper君のような顔の部分は空気で膨らんだりしぼんだりします。たまりませんね〜。さて、Tシャツの生みの親は1975年生まれ、ニューヨークを拠点に活動するアントワーヌ・カタラ氏。ポスト・インターネットエイジの寵児として、大活躍中のアー

音楽の楽しさを伝え続ける“ソウル”の学校。

1988年に店を開けて以来、ソウル一筋30年。70〜80年代のものを中心に5,000〜6,000枚あるというレコードは、今でも日々増え続けている。「自分自身がお店をやってて楽しいなと思うから続けられるんだよね」と話すのはマスターの安藝仁さん。15年前からここで働くタツさん(写真)と一緒に今でも店に立つ現役のマスターに、全国の同業者からの信頼も厚い。この日カウンターでは、常連だという男性とその娘の姿

奇妙な生き物たちを愛し、異形に愛される作家が編む、誌上アンソロジー。

「根底では、異質な他者との出会いを求める気持ちと拒絶する気持ち、警戒、恐怖と興味がない交ぜになって蠢いているのではないでしょうか。他者の向こう側に潜む未知の世界には妄想をかき立てられるし、そこには潜在意識の投影という屈折を経て出会う、まだ見ぬ自分自身がいるかもしれない。同時に、日々生きている実感が摩耗していくような今の社会にあって、自分以外の生き物の存在を通して失われた実感を取り戻そうとしているの

意識的に映画を選ぶのは、 無意識下の影響力が怖いから。| 瀧本幹也 (写真家)

カメラマンを志した中学時代に映画にハマり、いまでも年間40本は映画を観ている瀧本幹也さん。是枝裕和監督に抜擢され映画の撮影監督を務めるようになってからは撮影手法の研究も兼ねてさまざまな映画を観ているが、その中には“意識的に観ない映画”のカテゴリーがあるという。

「まず一つは、黒澤(明)監督の『八月の狂詩曲』です。映画にハマり始めた中学生の頃から、黒澤作品はほぼ全部観ていますし、大人になってからも

大事なのは、役者の心を開くのではなく、まず自分自身を開くこと。

『東京奇譚集』に収録された村上春樹の短編を、松永大司監督が自らの脚本で映画化した『ハナレイ・ベイ』は、美しいハワイの風景の中、大切な息子を失った母の喪失感を静かに描いていく物語。もとは役者だった松永監督が憧れ、その作品やワークショップを通して演出法を吸収していった橋口亮輔監督に、まずはこの作品の感想から聞いた。

橋口亮輔 拝見して、1作目の『トイレのピエタ』とは段違いだと思いました。感動しまし

哀愁と優しさの音でリセットする。|下田法晴(SILENT POETS)

 制作作業など、仕事している時はずっと気を張っています。だから、作業後や休息時には、普段のモードにしてくれる、緊張をほぐしてくれるようなアルバムを部屋で流しっ放しにしているんです。昔から聴き続けているような作品、自分の中の定番の音楽家の作品が多いかもしれません。ゆったりして、ただ心地よい作品もいいのですが、プラス適度な暗さ、影や哀愁もある楽曲が好きなんです。例えば、70年代からダークでアグレッシブ