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アルベール

奇妙な生き物たちを愛し、異形に愛される作家が編む、誌上アンソロジー。

「根底では、異質な他者との出会いを求める気持ちと拒絶する気持ち、警戒、恐怖と興味がない交ぜになって蠢いているのではないでしょうか。他者の向こう側に潜む未知の世界には妄想をかき立てられるし、そこには潜在意識の投影という屈折を経て出会う、まだ見ぬ自分自身がいるかもしれない。同時に、日々生きている実感が摩耗していくような今の社会にあって、自分以外の生き物の存在を通して失われた実感を取り戻そうとしているの

“死”とは何か? “現実”とは何か? 鬼才アルベール・セラ監督に渋谷慶一郎が問う。

ヴェルサイユ宮殿の豪華な建物の中で、きらびやかな衣装に包まれ優雅な生活を送っている人にも、“死”は等しく訪れる。映画『ルイ14世の死』は、現代にも通ずる死の問題を、壮大なフィクションで描き出す。「いろいろな意味ですごい映画!」と称賛をした音楽家の渋谷慶一郎さんが、アルベール・セラ監督の映画作りと思想を直撃した。

カメラ前で起きる“もう一つの現実”を撮る。|ALBERT SERRA

 一人の“太陽王”が死にゆく姿をただただ見つめるというなんとも大胆不敵な映画『ルイ14世の死』が公開中のアルベール・セラ監督。“21世紀の前衛”と名高い彼の創作スタイルは、アマチュアの俳優を使い台詞を現場でつける、俳優たちに場を与えることでカメラの前に一つの現実を立ち上げるものだ。本作ではベッドに横たわる太陽王を演じきったジャン=ピエール・レオを筆頭にプロの俳優が名を連ねはするが、基本スタイルは変