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1991年

やっぱりモンブランのクリームは黄色じゃなきゃ。|北原雅彦

 甘いものが大好きな僕と〈アーモンド洋菓子店〉の間には、別れと再会のドラマがあるんです。学生時代、バンド仲間が三軒茶屋のアパートに住んでいて、よく遊びに行っていました。近所に〈アーモンド洋菓子店〉があったので、よくソフトクリームやもともと大好きだったモンブランを買っていて。ところが、1991年のフランス公演でパリへ行った時のこと。せっかくパリに来たからと、スイーツの名店を巡り、有名な〈アンジェリー

【蜜とは? そして、イカに飯とは?】渋谷で巡る辺境料理、ポルトガルからペルーへ。

「渋谷がいい。渋谷以外では食いたくない!」
 私がごねるので今回は渋谷で2軒、世界一周メシである。渋谷の文化村シアターコクーンで、かつて故中村勘三郎さん(当時勘九郎さん)に書き下ろした芝居の再演を一か月近くやっており、それが3時間を超える芝居で、いきなり「江古田にいきましょう」などと言われても身動きがとれないのだ。
「渋谷にも辺境料理はあります。どれほどでもあります」
 社長はいつだって頼もしい。

衝動と客観性を持つハイブリッドな芸術家。|小袋成彬

 音楽業界で裏方として活動していた小袋成彬のソロデビュー。世に出るべくして出た才能という形容がぴったりに思えるが、彼は自らを「生粋の音楽家ではない」と評する。「僕は孤独な芸術家に憧れているタイプの社会人」。聞けば、高校野球に熱中した時代や、就職活動の経験もあるという。冷静で客観的な経営者という立場でいることも、自らの内面を音楽という形で表現することもできるバランス感覚の持ち主。相反するように思える

アニエス・ヴァルダが語る、最愛の夫にして監督、ジャック・ドゥミ。

  今回の特集上映『ドゥミとヴァルダ、幸福についての5つの物語』で公開される『5時から7時までのクレオ』と『幸福~しあわせ~』は、あなたの初期の監督作です。映画を撮り始めた頃、あなたが大事にしていたのはどんなことですか?
アニエス・ヴァルダ 単に物語を語るのではなく、どのように語るかということがとても大事でした。『~クレオ』では主人公の過ごす時間がリアルタイムで流れていきます。観る人に映画を体験し

世界中が注目する伝説のDJが新作を発表!|ANDREW WEATHERALL

 プロデュースを手がけたプライマル・スクリーム『スクリーマデリカ』(1991年)ではロックとテクノを融合、ビョークやニューオーダーのリミックスではハウスビートにレゲエのフィーリングを。誰も聴いたことがない音楽を作り続けるウェザオールなしに、90年代以降のUKロックは語れない。新作の制作中、居眠りしているワケではありません。「最近は自分で歌うから歌詞を書いているんだ。週に1冊は本を読むから、なにかい

運動に、生き物の世話に、多忙な朝は、体のことを考えた和食と青汁で。|小沢一郎

 起床は毎朝6時。起きたらまず“結んで開いて”を800回やって、足をバタバタさせる体操をしてから、青汁を飲んで散歩に行く。朝食をとるのは、散歩が終わった7時半から。
 朝食の時間はせいぜい20分間かな。テレビでニュースを観ながらさっと食べる。ご飯と味噌汁に、煮付けや干物などを小皿で少しずつ、3、4品。たいてい出されたものを食べるだけだけど、リクエストするのは豆腐の味噌汁。味噌汁はお椀に山盛りよそっ

まるで小津が描いた父と娘のように。|前田敦子

 主演する映画『もらとりあむタマ子』は、父が一人で暮らす甲府に里帰りし、ぐうたらな日々を過ごしているタマ子の物語。そのぐずぐずぶりに笑い転げていると、不意をつくように、映画は互いを思うタマ子と父の愛情に焦点を合わせていく。あ、これは何かに似ている。そう思ってよくよく考えると、これは父と娘の絆を描いた小津安二郎の名作『晩春』によく似ているのだ。「私、原節子さんが大好きなんです。特に『晩春』で“汚らわ