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現代アート

独自路線で深まる、 西のイタリアン。| 関西

ホルモンが好きなのは、イタリアで「トリッパ食い」といわれるトスカーナ人だけじゃない。ホルモンに限らず関西では、食の都を彩る花形素材たち、瀬戸内の高級魚、京野菜、そして完璧な猟法のジビエなどは、持ち前のアグレッシブな関西人気質で、昔から当然のごとくイタリアンに取り入れられ、進化してきた。
 
中でも今、話題なのが尾崎牛ホルモンが武器の〈パヤータ・ローザネーラ〉。特殊な例外を除き、一般には入手不可だっ

すべては彫刻作品。日本の茶道を媒体にしたトム・サックスの世界。

 NYを拠点に現代アートシーンを騒がせているトム・サックスが、彼流の茶道“Tea Ceremony”の展示を引っさげ来日した。〈Makita〉の電動工具で動かす茶筅、PEZやオレオの茶菓子、NASAのロゴが入ったちょっと不格好な手作りの茶碗に工事現場のような茶室など、独特に作り上げられたその茶の世界は、身近な素材で作られているキッチュさがある。一方、茶道のしきたりの要点を的確に捉えていて、日本人を

パリのフローリスト。

いまのパリを代表するフローリストといえば、〈ドゥボーリュウ〉のピエール・バンシュロウをおいてほかにいない。モードの登竜門として知られる、南仏の『イエール国際モードフェスティバル』でのインスタレーションや、パリのファッションウィークのショー展示会場でのデコレーションなど、〈ドゥボーリュウ〉に花を頼むのはいまやステータスと言っていい。そんなピエールの花を誌面で紹介したいと相談したところ、墓地でのインス

untitled(2006)|ガブリエル・シエラ

 水平に切られたリンゴの間に、1ドル札。現代アートってさっぱりわからんという人にとっても、コンセプチュアルながら、わかりやすい作品ではないでしょうか。さて、「ビッグ・アップル」といえばニューヨークの愛称です。この言葉が使われ始めたのは1920年代なんだとか。当時の人々が夢見た、これから来る“ビッグ”な時代に込められた期待を感じますね。が、しかし。この作品では、どこにでもある普通のリンゴになってしま

あらゆる「分断」から、人々を解き放つための場として。

森美術館が日本の現代アートシーンを総覧する定点観測的な展覧会シリーズとして、2004年より開催してきた『六本木クロッシング』。6回目となる今回は「つないでみる」をテーマに掲げる。
 
インターネット中心の社会がもたらすディスコミュニケーションや差別など、様々な問題が顕在化する今日。価値観の多様性が認められるようになった一方で、SNSなどの存在が、意見や認識の同調を助長していることも事実だ。本展では

〈D MUSEUM〉で新しいアートを体験する。

ドラマ『華麗なる遺産』『トンイ』で韓国トップ女優の座を確立し、日本でも人気の高いハン・ヒョジュさん。彼女のお気に入りの場所である〈D MUSEUM〉は、2015年の開館以来、新感覚のカルチャースポットとして注目を集める現代アートの美術館だ。

「D MUSEUMでは若い世代の感性に合った企画展が多く開催されているんです。過去の企画展で印象的だったのはトーマス・ヘザウィックの『Inside Heat

Change(2016)|クレール・フォンテーヌ

「クレール・フォンテーヌ」といえば、フランスでは誰もが知る同国発の文房具メーカー。その名を冠したこのアーティストは、2004年にパリで結成された2人組のアートコレクティブ(=アート集団)です。ただし、“クレール・フォンテーヌ”という架空の空間(人物ではないらしい)が作品を制作していて、この2人組はそのアシスタントという体裁をとっています。「現代アートってよくわからないゼ!」という声をさらに増幅させ

HYDE PARK

 世界の主要都市の中でも、抜群に緑が多いロンドン。大小さまざまな緑地が点在する中、合わせると5000エーカーもある歴史ある8つの公園は、今も王室の管理下で運営されている。中でも中心的な存在がハイド・パークとそれに隣接するケンジントン・ガーデンズだ。2つの間には18世紀に建設された人工湖、サーペンタイン湖が悠々と水をたたえて横たわる。その一角には遊泳場もあり、2012年のオリンピックでは、トライアス