
オカモトレイジが熱視線を送るヤビク・エンリケ・ユウジとは。
「紙が凸凹しているけど、どうなってるの?」(レイジ)。
「粗い素材の和紙を使ったんです。余白を効果的に使いたいと思って、プリントがのらない箇所はそのまま。さらにデザインで余白を追加して」(ヤビク)
「紙が凸凹しているけど、どうなってるの?」(レイジ)。
「粗い素材の和紙を使ったんです。余白を効果的に使いたいと思って、プリントがのらない箇所はそのまま。さらにデザインで余白を追加して」(ヤビク)
今年、音楽家デビュー50周年を迎える鈴木慶一。近年、海外でも注目されているはちみつぱいやムーンライダーズ、個人名義では映画『アウトレイジ』をはじめ、北野武監督作の劇伴も手がけている。たじろいでしまいそうなキャリアだが、お会いすれば気さくで、よく笑う。後輩ミュージシャンたちから「慶一さん」と慕われるのもよくわかる。そんな経緯からか、KERAと結成したNo Lie-Senseは、定期的なペースで作品
本は壊れない。破れたり紙魚に食われたりすることはあっても、よっぽどの思いや思いのなさがないことには壊れない。しかし燃えるのだ。紙だから当たり前だと思われるかもしれないけれど、そうではなくて、文字が音になり音が燃えると本が燃える。何の話をしているかというと、横山裕一が放つ新作『燃える音』の話だ。
「出現」「30世紀」「燃える音」と題された3編が連なる『燃える音』は、作者初の自装、そして自費出版さ
1980年代の初期BRUTUSで活躍したエディター/ライターの森永博志さんは、不良やアウトローの特集や、開放政策前の中国に乗り込み取材を敢行するなど、幾多の名物企画を手がけてきました。自身が関わった最高の一冊を尋ねると、現代アーティスト大竹伸朗さんとともに作った号を挙げました。
BRUTUSの犬特集にも登場する、編集部のアルバイト犬・犬井けんの生みの親でもあるほしよりこさん。あらゆる情報がインスタントに手にはいる今だからこそ感じる、BRUTUSならではの世界との向き合い方の魅力を語ってくれました。
アメリカの1950年代、60年代にロサンゼルス、サンフランシスコと西海岸で活動し、事典的にいえばビートからポップ、ジャズからロックへの移行期を鋭く厳密な姿勢で生きた(プロのギャンブラーでもある)アーティスト、ウォレス・バーマンは、しかし、生涯1回しか商業ギャラリーでの個展をやっていない。そのわずか1回の個展(1957年)もオープニングの日に、わいせつ物陳列容疑でバーマンは逮捕、拘留されたため、関
インターネットで「片山真理」と検索すると「両足義足のアーティスト」という言葉が、数多く目に飛び込んでくる。実際、彼女は先天的な足の病気を持って生まれ、9歳のときに両足を切断し、現在は義足で生活しながら、作品を発表し続けている。彼女の代表作は、自分自身や装飾された義足などが登場する写真と、縫い上げられた自作のオブジェやソファ、そして衣服などを組み合わせたインスタレーションであるため、「身体的ハンデ
この連載コラムの前担当者M(現『ポパイ』編集長)のメールでの質問が、おおげさでなくウイルス禍で引きこもった一老人の孤独な環境に劇的な知的刺激をもたらすことになった。これまで数十年かけて集め、わが家で散乱状態にある情報をすべて適所に配置可能にする人物との遭遇であった。Mのメールはこうである。
「まだ息してます? よかった。ところで、ウォレス・バーマンって知ってます?」
「だれだよ? ……まてよ