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死にかけたアメリカを映し出す“普通の人たち”。| リン・ディン × 川上未映子

路上生活者、身体障害者、日雇い労働者、ドラッグ中毒者……。『アメリカ死にかけ物語』は、ベトナム生まれの詩人であり小説家のリン・ディン氏が、アメリカ各地を旅しながら、底辺に生きる者たちの声を拾い集めたエッセイ集だ。いわば“アメリカのB面”のドキュメントである同書が書かれた背景について、その日本版にエッセイを寄せた小説家の川上未映子氏を聞き手に迎え、リン氏に語ってもらった。

身だしなみの道具。|松浦弥太郎

 僕がグルーミングというものに目覚めたのは、中学3年生の頃。雑誌で片岡義男さんがウィッチヘーゼルを紹介していたのを見て、かっこいいなって思ったのがきっかけ。それでクレジットされていた、有楽町の〈アメリカン・ファーマシー〉ってお店に行ったんです。ここがまたすごくて。入った瞬間、アメリカに来ちゃったみたいな雰囲気なんです(笑)。おそらく在日アメリカ人たちのために、薬から化粧品、グルーミンググッズまでを

【蜜とは? そして、イカに飯とは?】渋谷で巡る辺境料理、ポルトガルからペルーへ。

「渋谷がいい。渋谷以外では食いたくない!」
 私がごねるので今回は渋谷で2軒、世界一周メシである。渋谷の文化村シアターコクーンで、かつて故中村勘三郎さん(当時勘九郎さん)に書き下ろした芝居の再演を一か月近くやっており、それが3時間を超える芝居で、いきなり「江古田にいきましょう」などと言われても身動きがとれないのだ。
「渋谷にも辺境料理はあります。どれほどでもあります」
 社長はいつだって頼もしい。

時代が進展していく流れと一緒に、私たちの人生があった。|コシノヒロコ

 世界でコレクションをするには、日本のコンセプトを武器として持っていかないと、海外の人は絶対にびっくりしない。だから日本の歴史を勉強しました。日本人は自然と一体となって文化が形成されてきた。それで六甲山の山奥に安藤忠雄建築の家を建てたの。彼が日本をコンセプトに建築を造っていて。障子や格子戸など、何かを隔てて入る光を、コンクリートの打ち放しで表現していたの。私は山の中に居を構え、地に足をつけた生活を

Friday Disasters(2007)|ジョージ・ウィディーンアー

 アメリカ人のアーティスト、ウィディーンアー(1962−)。実はこのお方、スパイ、ホームレス、賭博師……と驚きの肩書(?)に、自閉症者でサヴァン症候群という特異な才能を持つ、一筋縄ではいかない人物です。そんな彼、子供の頃から「カレンダー」に取り憑かれているんだって。数字は日付に置き換えないと認識できないそう。「ほかの子たちがオモチャで遊んでいる時に、僕は日付を並べていたんだ」というように、その執着

Nature Self Portrait #4(1996)|ローラ・アギュラー

 皆さん覚えていますか。遡ること2003年、曙が参戦し話題をさらった『K−1 プレミアム 2003ダイナマイト』。対戦相手ボブ・サップの一撃を食らい、轢死したヒキガエルのごとくリングに伸された姿に、ア然。……あの衝撃的瞬間を想起させる一枚の写真。1959年生まれラテン系アメリカ人の写真家、ローラ・アギュラーのセルフポートレートです。彼女の巨体を写したような形の水たまりがあり、風景と人物が一体化した

『ナショナル・ジオグラフィック』は星野道夫をどう評価していたのか。

自然フォトジャーナリズムの世界的権威、『ナショナル・ジオグラフィック』
誌。128年もの長い歴史において、星野道夫は作品が特集として掲載された数少ない日本人写真家の一人である。彼はいかに見出されたのか、そしてどんな足跡を残したのか。当時の担当編集者をコネチカットに訪ねて話を聞いた。

築80年を超えて出会った、愛嬌のある生き物のような家。

 木々に囲まれた未舗装の坂道を上っていくと、和風とも洋風ともつかない木造の家が現れる。ひとかたまりというよりも、立体的に繋ぎ合わされたパッチワークのような佇まい。玄関のある真ん中の建物は、軒下に柱や壁を継ぎ足され、でこぼこしているし、手前にはサンルームを持つ細長い平屋が、奥には下見板張りの二階屋がジグザグに連なっている。そのうえ、家の大きさに比べたら随分立派なコンクリートの煙突が、瓦屋根に食い込み