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2007年

人はいつフィリピン料理を食べるのか?

祝日の夜の西荻のとある商店街は、日本海側の町のシャッター街かと思うほど閑散としているうえ、寒風が吹きすさんでおり、土地勘というものに絶望的に見放されている私は、こんな場所にフィリピン料理屋があるのかと心細かったが、その細さが極細になるほど歩いた先に「ATE」はポツンとあった。

今回、社長とママと私は、フィリピン料理をくらうのである。食らうと決めてからふと思ったのだが、人はどんなときに「さあ、フィ

エンタツ・アチャコから知ってます、僕は。|糸井重里

エンタツ・アチャコ(横山エンタツ・花菱アチャコ)を聴いたのはいくつの時だっただろう。小学校に入る前かな。「むちゃくちゃでごじゃりまするがな」ってアチャコのギャグが流行ったんですよ。テレビなんてまだない時代。ラジオの時代です。
 
で、昭和30年代。僕が小学生だった頃。中田ダイマル・ラケット、夢路いとし・喜味こいし、秋田Aスケ・Bスケ。子供たちを含め漫才が爆発的に広まったんです。まだテレビ前夜。その

世界中で愛される名品の新作。

現在でも世界中で愛用され続けている〈バラクータ〉の名作ハリントンジャケット《G9》。柔らかなカウレザーを使ったシックなモデルが登場。お馴染みの赤いチェックの裏地やシルエットはそのままに、素材で遊んだユニークな仕上げがファンならずとも注目の一着。160,000円(バラクータ/ウールリッチ カスタマーサービス☎0120・566・120)

〈ガラムマサラ〉の「ランチBセット」

 1998〜2007年頃の10年間は、週に2回以上=年間100回以上=10年間で1,000回以上。2008〜18年の11年間になると、週に4回以上=年間200回以上=11年間で2,200回以上食べているのが、〈ガラムマサラ〉の「ランチBセット」です。1998年1月、経堂の街を歩いていてこの店を発見したとき「本場の味を食べられそうだ」と直感して、迷わず店内へ。スパイス使いの見事さは予想通りでしたし、

珈琲専門店 預言CAFE 高田馬場店

 2007年にオープン以来、日々クチコミで賑わう店内は、明るいインテリアにロック調の賑やかな賛美歌が流れるポップな雰囲気。女性も多いが男性のお客さんもちらほら見える。こだわりの自家焙煎スペシャルティコーヒーはじめ、飲み物を頼むと一対一で預言を無料で受けられる。お店のスタッフはみんな預言ができる。オーナーは、アライズ東京キリスト教会の牧師であり、音楽家、預言者の吉田万代さん。「主が言われます。わが愛

Volkswagen up!

 そのコンセプトが発表されたのは今から10年前。up!は将来を担う小型車として「up!コンセプト」の名で2007年フランクフルトショーで初公開されました。当初は後ろにエンジンを搭載したRR(リアエンジン・リアドライブ)でした。今回の新型も含め、販売モデルは真逆のFF(フロントエンジン・フロントドライブ)を採用しています。ただ、この違いはあれど、小さく見えて大きく使える点、スタイリングや開発思想は共

古着に新たな命を吹き込む。|原田真助

「僕のやりたいことは、ゴミと化した古着を再生することで、目の前にいるお客さんを楽しませ、新たな価値観を伝えていくこと。今まで人間は、新しい資材で洋服を作りすぎてしまったと思うんです」
 そう言い切るのは、古着再生師・原田真助さんだ。古着を単なるファッションとして捉えるのではなく、よりよい生き方を導き出す一つの鍵のようなものだと考えている。
「もともと古着が好きで、ヨーロッパ古着屋をやっていたことも

モダンガールに生きる。|淺井カヨ

 断髪、頬紅、ルージュに洋装。西洋文化の影響を受けた、大正末期〜昭和初期頃のモダンガール。外見と先鋭的な個性に憧れを抱き、装いとともに当時の暮らしを実践している淺井カヨさん。きっかけは、大学時代に図書館で出会った蕗谷虹児と高畠華宵が描いた“モガ”の絵だ。
「現代にはない品があって、すごくモダンで格好いいと思ったんです」
 2002年に上京し、2年後に『大正風花見会』という、大正時代風の格好をして参

演劇界に現れた恐れを知らない若者は80歳になる蜷川幸雄に勝負を仕掛ける。

年齢差はちょうど50歳。一昨年、藤田貴大が主宰するマームとジプシーの舞台『cocoon』を観た蜷川幸雄は、終演後に楽屋を訪ね、緊張する若き作・演出家に握手を求めた。以来、2人の交流は続き、来年2月には、藤田が書き下ろす新作を蜷川が演出する約束も控える。潔癖な審美眼でクリエイションを続けてきた大演出家と、2世代違いでありながら双子のような若手が企てる競作にして共同戦線とは——。

増田信吾+大坪克亘

 建物の外にファサードより大きな“窓”を付けた「躯体の窓」で注目を集める2人。施主はインテリアについてはっきりとイメージがあった。「それなら僕らがやるべきことは内部ではなくファサードだと思った」と2人は言う。住宅のリノベーション「リビングプール」では、施主自ら間取り図を描いていた。「いまの施主は平面図も読めるし、間取りのアプリもある。問題は自然といかにつながるか」。そこで彼らは基礎を床として設計し