
ジョージ・ナカシマ


チキンハウス | 吉田研介
「この家は、きちんと片づいている景色がいちばんいい。こうして椅子に座って眺めるとなおさらいい」「15年前、コルビュジエの〈母の家〉を見に行ったのだけれど、私の家の方が断然いいなと、心からそう思ったんですよね」
次から次へと、衒いのない言葉があふれ出す。吉田研介の自邸は、モダン住宅全盛の1975年、若手として頭角を現し始めていた吉田が37歳で建てた木造住宅だ。チキンハウスの意味は「拙宅」。欧米で

世界的に敬愛される木匠。
1905年ワシントン州生まれ。マサチューセッツ工科大学で建築を学び、30年代は日本に滞在してアントニン・レーモンドの建築事務所に勤めた。44年からペンシルヴェニア州の工房で家具作りに専念し始め、無垢材を用いた家具を数多く手がける。46年、〈ノル〉でアームチェアを発表。52年にアメリカ建築学会からゴールドメダルを授与されるなど、木工の匠としての活動は早い時期から評価が高かった。現在は、ナカシマの工房

福岡県うきは市の「小さな木工所」へようこそ!〈木工作家・山口和宏さんを訪ねて〉
手仕事でありながら、モダンな雰囲気を持つ、木の家具や小物。それらは、個人で営む木工所で作られていることが多い。地方にアトリエを構え、木と向き合いながら日々を過ごす作家の一人、山口和宏の小さな木工所を訪ねてみた。

シェーカー教徒の家具作り。
時は18世紀、アメリカ東海岸。シェーカーと呼ばれる人々が小さなコミュニティを形成していました。勤勉で実直な彼らが作り出す家具や小物は、その後多くの人々の心を捉えます。近代のデザイナーにも大きな影響を与えたシェーカー家具の魅力とは一体……?

Conoid Chair|コノイドチェア (1960頃)
無垢板の座面を、斜めに立つ2本の背と脚だけで支えるキャンティレバー構造。木の力強さや風合いを直線的なデザインで際立たせたこの椅子は、日系アメリカ人2世のデザイナー、ジョージ・ナカシマの名作だ。元は建築を学び、アントニン・レーモンドのもとで働いていたナカシマだが、やがてデザインから製作まで手がける木工家具作りに専念。四国の高松をたびたび訪れて家具職人と交流を図り、職人の手技を生かしたプロダクトを作る

Mira Chair|ミラ チェア (1950頃)
木工家具の世界的パイオニア、ジョージ・ナカシマが、愛娘ミラのためにデザイン。座面が三角形&3本脚なので左右どちらからも腰かけやすく、3サイズあるうち、座高の高い2種は足置き付きで、ハイスツールタイプには安定感を増すための脚貫(補強材)も。背もたれや座面の角など手で触れる部分はなめらかに仕上げられ、座る人への優しさが随所に感じられる。