
2009年


一人っ子の父と2人の子供が結ぶ『父と子の絆』。|島田潤一郎
2014年の秋の日に赤ん坊がやってきて、夫婦の人生のほとんどすべては息子のものになった。子守唄代わりのビートルズ、ミニカー、妹、幼稚園、毎日新品に生まれ変わる小さな命。子供たちとの暮らしを柔らかな言葉で綴ったエッセイ集。アルテスパブリッシング/1,800円。

『BOLTS HARDWARE STORE』プロも認める、ハイクオリティな暮らしの名脇役。
伸びがいいSPC(冷間圧延用鋼材)を、へら絞り職人が厚さ1㎜に仕上げた容器。工場では工具の整理用に使われているが、デスクトップや洗面所でも活躍しそう。色は素地と黒ムラ染めの2色がある。550円〜(税込み)。

『レベティコ−雑草の歌』のブルースに酔う。
20世紀初頭に誕生した「レベティコ」を奏で歌う男たちと1人の女。音と煙と人情に彩られた長い一日を描いた、世にも美しい物語。ダヴィッド・プリュドム/原正人訳/サウザンブックス社/3,000円。

中野量太 × 沖田修一|抜群のユーモアセンスで、希望の物語を紡ぐ2人の監督が初対面。|【10月2日公開】『浅田家!』
原案:浅田政志『浅田家』『アルバムのチカラ』(共に赤々舎)/監督・脚本:中野量太/出演:二宮和也、妻夫木聡/なりたかった職業に一家でコスプレする、ユニークな家族写真で、政志は賞を受賞。写真家として進み始めたところに3.11が。混乱のなか政志は、写真洗浄のボランティアに出会う。10月2日、全国東宝系で公開。

『RICK OWENS TOKYO』デザイナーに認められ、すべてを知る男がいる館。

chelmico × スチャダラパーANI 盛り上がる韓国エンタメを回遊せよ!

僕の福岡。
福岡の正解をすべて詰め込んだつもりがまだまだ正解がありました。最後の最後に福岡の正解をもう一つ。東京と福岡の2拠点で活動する本誌担当編集者の考える福岡の正解、それは“人”でした。

〈味げん〉の「若鳥フライ」
東京に出てきて間もなかった2009年の夏、妻であり当時の彼女に連れられて初訪問。当初は、自分の店の定休日に週1回のペースで食べていた。それから、年間30回×10年間=約300回は食べていることに。定番和食や旬の素材を活かした一品も食べられ、家庭的な温かさ……いや、愛に溢れたと言っても過言ではない名店です。〈味げん〉は味・雰囲気・コスパに優れた三冠王なうえ、人気の「若鳥フライ」は、揚げ物好きな私に

喫茶から始まった、音のある風景。
1970年前後は〈JAZZ & COFFEE YURI〉や〈jazz inn LOVELY〉が名古屋に誕生したジャズ喫茶全盛の時代。だが「当時の名古屋には、ジャズ専門のハコがなかった」と〈jazz inn LOVELY〉オーナーの河合勝彦さんは店を移転してライブのできるジャズクラブへと店をリニューアルした。ケイコ・リーの才能を見出したことでも知られる河合さんのもとへは、県内外のジャズミュージシャン