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松浦弥太郎

二週間に一度の身だしなみ|松浦弥太郎

「さわりたくなる、いい髪型ですね」。はじめて会った女性にこう言われてドキッとした。
「どうってことのないただの七三です……」と照れながら答えた。
「とても清潔感があります」と女性は静かに微笑んだ。
 心の中で僕は、「さすが米倉さん」とつぶやいた。ほめられたのは僕ではなく、僕の髪を切ってくれている、理容師の米倉満さんの仕事であると知っているからだ。
 100年の歴史を持つ、銀座の『理容米倉』で髪を切

身だしなみの道具。|松浦弥太郎

 僕がグルーミングというものに目覚めたのは、中学3年生の頃。雑誌で片岡義男さんがウィッチヘーゼルを紹介していたのを見て、かっこいいなって思ったのがきっかけ。それでクレジットされていた、有楽町の〈アメリカン・ファーマシー〉ってお店に行ったんです。ここがまたすごくて。入った瞬間、アメリカに来ちゃったみたいな雰囲気なんです(笑)。おそらく在日アメリカ人たちのために、薬から化粧品、グルーミンググッズまでを

若木信吾

「僕がお金の話? それは若い写真家の夢を奪わないように気をつけないとな(笑)」と、苦笑いの若木信吾さん。何をご謙遜。映画製作や出版社設立、書店経営など、写真家として第一線で活躍する傍ら新しいプロジェクトを立ち上げてきた若木さんは、クリエイターの憧れの的だ。
 2010年、故郷の浜松に開店した〈BOOKS AND PRINTS〉は、書店と喫茶、イベントスペースが融合した空間。普通の書店ではお目にかか

僕は一流を探し続けている。

「一流」のスポーツカー、
ロータス・エランに乗りたくて、
京都の清水倫正さんを訪ねた。
清水さんのガレージには、
二十二歳の時に手に入れたロータス・エランと、
レストア中のロータス・ヨーロッパ、
ロータス・コーティナがあった。
「ロータス・エランは、一度、全部分解して
少しずつ直しながら、組み立てていくのがベスト。
できることは自分でやるんです」と清水さんは言った。
「伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日