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2012年

栗原健太郎+岩月美穂 studio velocity|都市にひらいていく家

住宅が密集した都市部の家は、隣同士が迫っているため、前面に光は入るが側面は機能しにくいというパターンが多い。両隣が住宅に挟まれた縦に長いこの土地を見た栗原健太郎と岩月美穂の2人が考えたのは「建物を建てる位置を変え、側面を有効的に使えるようにする」ことだった。まず住居を多目的スペースとプライベートな空間に分け、2つの棟を限界まで離して配置し、真ん中に庭を持ってきた。それにより側面を潰さず、周囲の景色

谷尻 誠+吉田 愛 SUPPOSE DESIGN OFFICE|安城の家

大きな三角屋根の下に、右側が室内、左側が庭と1:1のバランスで空間が広がっている。設計した谷尻誠は「外のLDK、内のLDK」と呼ぶ。それぞれにキッチンがあり、テーブルがあり、憩いの場という意味では確かに等価だ。
 建て主がリクエストしたのは「使える庭」。香川県の山間で育ったご主人にとって、庭は眺めるのではなく、自然と触れ合い、遊ぶ場所。ハンモックで昼寝をしたり、休日に外で朝食を食べたり、積極的に外

連載の書籍化を記念!中村ヒロキが愛するアーカイブを展示。

 雑誌『ポパイ』で2012年6月号から18年5月号まで、6年にわたり読者を魅了し続けてきた人気連載「My Archive」が書籍化。発刊を記念する同タイトルの展覧会が開催され、オープニングパーティに多くの人たちが足を運びました。
 この連載は〈visvim〉クリエイティブ・ディレクターの中村ヒロキさんが、ものづくりを行う上で自らにインスピレーションを与えてくれる古今東西のヴィンテージアイテムを紹介

アブストラクト・ペインティング(946-3)(2017)|ゲルハルト・リヒター

 2012年、存命作家の最高額となる3,400万ドルで絵画が落札されたことが大きな話題になったゲルハルト・リヒター。が、“ドイツ最高峰の画家”と呼ばれるワケは価格のためではない! 85歳の今も現役バリバリ、精力的に制作を続ける彼の新作は「アブストラクト・ペインティング」と題された、色鮮やかな抽象画シリーズ。(上のように)こんなに小さな画像にしても伝わってくる、幾層にも塗り込められた絵の具の質感やボ

若木信吾

「僕がお金の話? それは若い写真家の夢を奪わないように気をつけないとな(笑)」と、苦笑いの若木信吾さん。何をご謙遜。映画製作や出版社設立、書店経営など、写真家として第一線で活躍する傍ら新しいプロジェクトを立ち上げてきた若木さんは、クリエイターの憧れの的だ。
 2010年、故郷の浜松に開店した〈BOOKS AND PRINTS〉は、書店と喫茶、イベントスペースが融合した空間。普通の書店ではお目にかか

ベルリンのアルトバウに住むアーティスト。

ハンス・ペーターと和田淳子さんがこのフラットに引っ越してきたのが2011年。毎週2度、生鮮市場の出るヴィンターフェルト広場に近い便利な場所にある。150㎡の住まいは通りに面した典型的なアルトバウのL字形。入ってすぐにレセプションルームがあり、それからベルリーナー・ツィンマー(家中で一番広く、中庭に面した部屋のことをそう呼ぶ)奥にバスルームとキッチンが縦長に延びる。昔はメイド用の部屋もあって、キッチ

指輪とともに投げ捨てたホイットニーの輝かしき人生。

 1997年5月中旬、ホイットニー・ヒューストンは東京ドーム公演のため都内ホテルに夫ボビー・ブラウンとともに宿泊していました。
 この来日時、ホイットニーはコンサートのための体調管理を含め多忙を極めます。付き添いで来ていた亭主ボビーは、もともと日本でも彼の髪形や服装を真似したフォロワー「ボビ夫くん」が生まれるほど一世を風靡したスーパースター。しかしこの頃には、プライベートでの素行不良を積み重ね完全

Artesian

 世界各国のエキスパートたちの投票によって決定されるランキング、「World's 50 Best Bars」。バー愛好家から業界人までが毎年この結果に注目している。そこで2012年以降3年連続で第1位を獲得しているのが、この〈Artesian〉だ。それまで首位だったNYの〈Please Don't Tell〉からトップを奪って以来、揺らぐことなく王座を守るこの店のカクテルは、香を焚き込んだり、香り