キーワード

イタリア料理

樫村仁尊 | falò(代官山)

「西麻布、日曜定休」の2点で面接を決めた〈アクアパッツァ〉。そこで計18年、シェフまで務めることになるのだから面白い。入社後1年で、店は「大ブレイク」。予約の電話は鳴りっぱなし。会社の研修制度を利用しペルージャに渡ったのが2000年。イタリアに焦がれ、帰国する、しないで日髙良実シェフと揉め、破門同然にいったん退社したのも今となっては笑い話だ。日髙シェフからは、素材が皿の真ん中にある明快な味の大切さ

井上 勇 | Trattoria Pizzeria L’ARTE(三軒茶屋)

第1次ナポリピッツァブームの申し子、1995年、中目黒に開業したピッツェリア〈サルヴァトーレ・クオモ〉のオープニングスタッフである。モチモチのおいしさに東京中が大狂乱。昼も夜も行列ができる店で、朝9時半から深夜3時まで働いた。イタリア人客も来ない日がない。「今日もおいしかったヨ、本物じゃないけどネ!」と言われ続け、本物を確かめに短期だがナポリにも渡った。「故郷に錦」の気持ちで中目黒に〈イル・ルポー

武田正宏 | La Sosta (白金台)

最初の修業先に名門〈リストランテ山﨑〉を選んだのは「10席の小さな店であらゆる仕事を経験したかった」から。現〈リストランテ濱﨑〉濱﨑龍一シェフの下で4年半。イタリアでもリヴォルノの魚介料理の名店を筆頭に約6年修業し、帰国後〈リストランテ山﨑〉のシェフに就任。エリート街道まっしぐら。でも訳あって料理から2年ほど離れた時期がある。そのまま辞めていたかもしれない。そんな時代を経たからか、今は持ち前のスト

中村嘉倫 | ROZZO SICILIA(白金高輪)

マネージャーで共同経営者の阿部努さんは、修業時代の8年をともにした盟友。口数のあまり多くない料理人と、イタリア料理界きってのエンターテイナー。この絶妙で揺るぎないタッグが、店のキャラクターになっている。師匠はシチリア料理に特化したトラットリアで時代を先駆けた石川勉シェフ。2人とも西麻布〈ベンズィーナ〉から〈ドンチッチョ〉まで勤めた生え抜きだ。中村シェフはシチリアでも2年半修業。巨大な宴会場がある大

岡村光晃 | TRATTORIA CHE PACCHIA (麻布十番)

東京のイタリア料理界のど真ん中にドシッと構える雰囲気だが、22歳で麻布十番〈ヴィノ・ヒラタ〉に入店し、3ヵ月で逃げ出した“黒歴史”がある。でも、「ダクトから漂うニンニクとバジルの香りに“これがイタリア料理か!”と、感動したことが忘れられなかった」。そのパスタ・ジェノベーゼを作っていたのが現オーナーの〈ピアット・スズキ〉鈴木弥平シェフ。仕事に憧れ人柄に惚れて、洋食店で3年コックを経験して返り咲き今に

宮本義隆 | ICARO (中目黒)

11年前のオープン当時からメニューがほとんど変わっていない。カルネ・サラータ(牛もも肉のマリネ)、グーラッシュ(牛肉のパプリカ煮込み)といった修業先、北イタリアの肉料理やラビオリを中心に、日本人が好むパスタが数品。で、アラカルトのみ。潔い。定番料理とともに店の顔を作るのが、兄の宮本宗隆さんのサービス。兄も弟もお客に一切媚びない“塩”加減なのに「いつもの」を求める客で賑わうあたり、イタリアのどこかに

宮根正人 | Ostü (代々木公園)

修業先の代官山〈アントニオ〉の求人を『ガテン』(肉体労働系の就職情報誌)で見つけたというエピソードに時代を感じる。イタリア修業は2、3年で数州を回るのが一般的だった当時、ピエモンテだけで5年を過ごした。「自分は器用なタイプじゃない」と、事あるごとに言うが、「一筋」のキャリアが武器に。2007年、ピエモンテ料理を主軸にした〈オストゥ〉をオープンし、郷土の味を根づかせてきた。仔牛のツナソース、アニョロ

私のBuono!なイタリアン。| 石原 隆(フジテレビ)

A リストランテ・カルミネ/牛込神楽坂
B タヴェルナ・アズーラ/外苑前
C イル・ボッカローネ/恵比寿

中学生の時に、伊丹十三さんの『ヨーロッパ退屈日記』にある「スパゲッティの正しい食べ方」を読み「自分が食べているスパゲッティは本物とは違うんだ!」ととても感動したのですが、ちゃんとしたイタリア料理店と出会うのはそれからだいぶ後、社会人になってからです。
 
自分の意志で、何回も行った最初の店は

オーナーシェフ・鈴木美樹が 今春のピエモンテで探した、 イタリア料理の“正解”。

なんにもねぇ、ネッビオーロしかねぇ! 20日間滞在することになる部屋の窓から外を見て、思わす叫んだ。ネッビオーロは、ピエモンテ地方で栽培される主要なワイン用ブドウで、修業先はバローロ村のすぐ隣。ネッビオーロしかないのは当然である。知らなかったわけじゃない。それでも徒歩圏内にバールの一軒もない環境に少し心細くなったのだ。