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ドキュメンタリー映画

【現代の奴隷制度に抗う】美術家・長坂真護がガーナのゴミをアートに変え続ける理由

 クリーンなエネルギーは存在していても、クリーンなキャピタルというものは存在しない。資本の蓄積には原理上、直接的にせよ間接的にせよ、大なり小なりの搾取が伴うからだ。事業拡大のための設備投資を可能にする剰余価値の発生は、そのトレードが「フェア」なものではないことを端的に示している。これこそがおよそ150年前にカール・マルクスが『資本論』において解き明かしたことであり、その点、「資本」と「正義」とのあ

【8月22日公開】池松壮亮が、千松信也の生き方に触れて感じたこととは?|『僕は猟師になった』

8月公開のドキュメンタリー映画『僕は猟師になった』の主人公は、わな猟師の千松信也。京都、田舎と都心の中間部に居を構え、週に数日は運送会社で働きながら、あとは生活に必要な分だけ鹿やイノシシを獲って暮らしている。本作の語りを務めたのは俳優の池松壮亮。作品を通して繋がった2人が、邂逅を果たした。

映画で辿る、東京ノスタルジー。

 1983年、ドイツ人監督のヴィム・ヴェンダースは、ドキュメンタリー映画『東京画』を撮ろうと思い立つ。テーマは、敬愛する小津安二郎の映画のような風景が、東京にまだ残っているかを検証することだ。しかし、彼の目に映ったのは、小津のそれとは似ても似つかぬ、混沌とした東京の姿だった。本作を今観ると興味深いのは、そこにもまた失われた東京が記録されていることである。歴史を遡れば、初めて東京がフィルムに収められ

細野晴臣『“謎の住宅地”で道に迷い、彷徨いながら、人を思う。』

 数年前までは健康を維持するために散歩自体が目的でしたが、ただ歩くだけではつまらなくなり、今は未知の世界を彷徨うことが楽しくなって、なるべく知らない場所を迷いながら歩いています。それでも歩数は携帯に記録されるので、散歩から帰ると必ず確かめています。予想以上に歩いていることが多いのも、彷徨っているからかもしれません。

 都内の老舗ホテルには都心でも木々や水に触れ合える深山幽谷の世界が広がっていて、

上出遼平と圡方宏史、ドキュメンタリーの名手が語る、究極のリアリティとは。

元少年兵、カルト教団、ギャングやマフィアの生活を追い、その食に迫る『ハイパーハードボイルドグルメリポート』。テレビ東京のディレクター・上出遼平さんは、自ら危険な場所に足を踏み入れ、彼らの姿をありのまま伝えた。一方、東海テレビの圡方宏史さんは、映画『さよならテレビ』で自らの職場であるテレビ局の報道部を撮った。2人の作品に共通するのは圧倒的なリアリティ。核心に迫るドキュメンタリー作品で観る人の価値観を

【近日公開】『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』が待ち切れない。

世界中のジャズファンやオーディオマニアがこぞって詣でる聖地が、岩手県一関にある。〈ジャズ喫茶ベイシー〉。今年オープン50周年を迎えるこの老舗ジャズ喫茶に20世紀から通い詰め、ついにはドキュメンタリー映画を撮影してしまったバーのマスター、それが今日の主役の一人、星野哲也。そしてもう一人の主役はご存じ亀山千広。『踊る大捜査線』をはじめ数々のメガヒット映画を製作してきた大プロデューサーにして星野のバーの