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東日本大震災

古市憲寿『平成くん、さようなら』の平成くん

名前:古市憲寿『平成くん、さようなら』の平成くん

症状:平成が終わった瞬間から、僕は間違いなく古い人間になってしまう。(中略)時代を背負った人間は、必ず古くなっちゃうんだよ。

備考:平成の終わりとともに安楽死を望む主人公と、それを受け入れられない恋人。2人の関係を通して、生きること、死ぬことの意味を問う。文藝春秋/1,400円。

地球の脆弱性を語る作品を、日本で見る意味。| アイザック・ジュリアン

〈森美術館〉の開館15周年を記念した展覧会『カタストロフと美術のちから展』が開催中だ。出展アーティストの一人、ロンドンの映像作家アイザック・ジュリアンは語る。「地球の脆弱性を世界に知らしめた東日本大震災。その日本で、この作品を展示することにとても意味があると感じています。“どうしてあんなことが起きてしまったんだろう”。多くの人々が抱えるトラウマや傷。この展覧会を見ていると、そんな気持ちが、少しずつ

幻想小説? いやいや。これはもう 「読むフリークライミング」でしょう。

小説の楽しみにふたつある。「視る」楽しみと「よじ登る」楽しみだ。「視る」楽しみといっても「イメージを喚起する記述のある小説」という意味ではない。小説は筋の構造やできごとの布置、登場人物たちの対立図式を提示したり、発展させたり、ときにはひっくり返してみせたりする。僕たち読者はその模様、パターンの広がりや変化を、小説の頁から距離を取って俯瞰して、わくわくしたり意表を突かれたりする。読んでいるあいだ、つ

「食わずに死ねるか」のレベルのキチジの塩焼き。

東日本大震災から1年半後。津波の傷跡がまだ生々しく残る宮城県・気仙沼に、復興第1号店舗ができた。それがここ〈福よし〉だった。「日本一の焼き魚」の呼び声高い店である。何が、どこが日本一なのか。こればかりは食べてみなきゃわからないと、気仙沼まで。天晴れなその味わいを、骨の髄まで食べ尽くした。

「日本一なんて一度も思ったことがない。周りの人が言ってるだけだ」と、大将・村上健一さんは半分照れながらぶっき

ひょんなキッカケから、 気がつけば映画館主。┃御成座

自分の人生に映画館主という肩書が刻まれるであろうと思っている人は、あまりいない。現御成座館主の切替義典さんも同じだ。「もともと映画は好きでしたけど、まさかね」と苦笑いを浮かべる。千葉で建設業の仕事をしていた切替さんは、東日本大震災後、工事の増えていた秋田県大館に単身赴任を命ぜられる。その後、自宅兼事務所を借りる必要があり、出会ったのが閉館していた御成座だった。引っ越しをしつつ、映画館の手直し(あく

大國だるま

 静岡県周智郡にある「小國神社」は創建から1400年余りの歴史を持つと伝わる、遠江国の一宮です。御祭神は大己貴命、だいこく様という名前の方が、「因幡の白兎」などの神話で馴染みが深いかもしれません。だいこく様は、数々の御神徳がいただける神様として、遠州地方では特に大切な神様とされてきました。そんなだいこく様を祀る小國神社は別名「事任神社」、つまり「願い事を意のままに叶えてくれる神社」としても知られて

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 2011年に起こった東日本大震災の時、多くの人が避難生活を余儀なくされた。店主の川村峻介さんも被災したなかで「アウトドアグッズがあればよかった」と感じたことをきっかけに、一念発起してショップをオープン。さまざまなアウトドアの道具が、視点を変えることで防災グッズにもなり得る。接客時もそのように提案しながら、商品を薦めている。電池不要のソーラーパフやオールインワンのカトラリー、気密性の高いnalge

ガンダムと大学で学んだSFで現代に斬り込む。|吉上 亮

 僕の「SF的なるもの」の原点は、『ガンダム』シリーズです。5歳の時に『Gガンダム』をリアルで観たのが最初で、小学校4年生の頃に、初代から『∀ガンダム』までのテレビシリーズをレンタルビデオで全話観ました。
 もう一つ大きかったのが、大学で受けた東浩紀さんの講義です。具体的には「小説を書く」「小説を読む」「現代批評を読む」という3つの講義で、特に大きな影響を受けたのがSFを読む授業でした。H・G・ウ