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テレビドラマ

「80年代」的美学を否定したレニクラの「90年代」。

 半年ほど前から文藝春秋digitalで、『90's ナインティーズ』という半自伝的小説を執筆・連載しています。

 物語の主な舞台は、1995年。東京・下北沢のライブハウス〈CLUB Que〉。実際に出会ったサニーデイ・サービス、N.G.THREE、エレクトリック・グラス・バルーン、PEALOUT、Pre-School、WINO、PENPALSなどなど、先輩バンドや同年代の仲間たちとの想い出をフ

[〜12月22日] 心揺さぶる素晴らしい映画や音楽が、失われつつあるという現実。『小松左京展―D計画―』

8歳で小松左京原作のSF映画『日本沈没』と出会い、「人生を狂わされた」という樋口真嗣さん。そこから映画界に足を踏み入れ、2006年には自ら同作をリメイク。作品への思いは今も格別だ。
「人類が滅亡してしまうような大変なことが起こるかもしれない可能性を、みんな小松左京さんから教わった。でも、若い人たちに聞いたら、名前も知らない人が多いんですよね。知っていて当たり前だと思っていたので、とても驚きました。

「強くあれ、優しくあれ」| 宮沢氷魚

モデルとしての活躍はもちろん、ドラマ、舞台、映画など、俳優としても活動の幅を広げている宮沢氷魚さん。今回の撮影中、自分から撮影スタッフに積極的に話しかけ、緊張した雰囲気を緩めてくれた。さりげない気遣いで現場を明るくしてくれる氷魚さんの父は、ロックバンド〈THE BOOM〉のボーカル、宮沢和史さんだ。
「物心ついた頃から父にずっと言われてきたことがあります。それが“強くあれ、優しくあれ”ということば

是枝監督総合監修、日本社会の問題点を見つめたオムニバス映画が公開。

香港で社会現象となったオムニバス映画『十年』。10年後の香港を舞台に自国が抱える問題点を取り上げた作品は、中国では国営メディアに批判され上映禁止になるほどの話題を呼んだ。新たに日本、タイ、台湾の国際共同プロジェクトが始動。日本版のエグゼクティブ・プロデューサーには是枝裕和監督を迎え、10年後の日本を舞台に多様な問題意識を出発点に5人の映画監督が創作した。その一人、『美しい国』石川慶監督に話を伺った

世界を読み替える、クトゥルー神話の魅力。

人類が登場するはるか以前、地球を支配していたのは異次元から到来した邪悪なる神々だった。異形の姿を持つ邪神たちは、地底や海底で眠りに就きながら、復活の時を虎視眈々と狙っている。「クトゥルー神話」とは、こうした壮大な世界観のもとに創作された複数の作家たちによるフィクションの総称だ。その起点となったのは、アメリカの怪奇小説家H・P・ラヴクラフトが1920年代から30年代にかけて執筆した作品。彼の死後、多

トロワ・シャンブル|柄本 明

 台本を読んだり台詞を覚えたりするには、家の中にいるより街に出た方がいい。余計な情報がたくさんあった方がなぜか集中できるんです。喫茶店は静かだけど人の気配はあるでしょ。あの感じがちょうどいいんですよね。家から歩いて来られる、〈トロワ・シャンブル〉にはもう30年以上通っています。マスターが無口で会話はほとんどないんだけど、程よくこちらのことを気にかけてくれる。僕はお店の人と喋るのが苦手なので、この距