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辻川

ハリネズミは可愛い。

古今東西で最も可愛いキャラは何だろう? 僕が偏愛するのはユーリ・ノルシュテイン監督「霧の中のハリネズミ(1975)」の主役ヨージックです。繊細な切り紙アニメの傑作で、深い霧の中を彷徨うヨージックが好きすぎて、中年男のくせに部屋にぬいぐるみまで飾っています。実物のハリネズミも背中の針がファンタジックで絵になる生き物。最近はペットとしてもひそかなブームで、飼い主がYouTubeにアップする映像も犬や猫

極上の点滅映像。

20年前、ポケモンショックといわれる放送事故がありました。アニメ『ポケットモンスター』の攻撃シーンで、激しい光の点滅を観た児童が体調不良を訴え、全国で135人が入院する事態に。以来TV放送のガイドラインは厳しくなり、僕もCMを作る際には細心の注意を払っています。点滅の効果は強力かつ、危険と隣り合わせのスリリングな視覚体験なのです。そんな点滅映像の最高峰がRené Jodoin監督作「Rectang

追悼ウィル・ヴィントン。

クレイアニメーションの巨匠、ウィル・ヴィントンが逝去されました。クレイメーションという言葉を生み、造形に現代性と風刺を盛り込んだパイオニア。彼が手がけるキャラクターは、一目でわかる独特のエグ味で、僕にとっては80年代アメリカ文化のアイコンです。懐かしい「California Raisins」のCMはYouTubeに大量にアップされていて、今観ても顔芸だけで爆笑できます。そして最も思い出深いのは、マ

水と音。

映像を作り始めてから、幾度となく水や液体をモチーフにしてきました。水は最も身近にあって、意識を向けると無限の表情があります。さらに音と動きをリンクさせると、吸い込まれるような没入感を生み出すのです。昨年ディレクションしたCornelius「Surfing on Mind Wave Pt2」のMVは、サーファーのチューブライド主観映像。しかし普通の波と違い、途切れることがなく、音に同期しながら高さを

キューブリック愛。

『2001年宇宙の旅』製作50周年にちなんで、2週間限定のIMAXシアター上映がありました。最終日に滑り込むと、老若男女の幅広い観客で満席。熱気に満ちた劇場で、改めてキューブリック映画の時代を超える強度に感動しました。この普遍性を生み出しているのは、宗教画のような一点透視の構図です。「Stanley Kubrick's One-Point Perspective」は、様々な映画のシーンを繋ぎ合わせ

最後の手段。

少し前に、WEBマガジンNEWREELが新設した「NEWAWARDS」で僕が監督したMVが受賞しました。NEWREELは、独自の視点で国内外の先鋭的な映像を紹介していて、僕も愛読していますが、審査員も受賞者も、良い意味で奇人ばかり。中でも受賞イベントで出逢った「最後の手段」という映像チームは、名前から真性のアーティストで、久々に「やられた」という気持ちになりました。受賞作のEVISBEATS 「

ロシアの異才、ガリ・バルディン。

ここ最近、ロシアの古いコマ撮り映像を参考にして、人形アニメを作っています。『チェブラーシカ』のロマン・カチャーノフや、『霧の中のハリネズミ』のユーリ・ノルシュテインなど、ロシアのアニメーション作家が生み出す映像は、静謐でどこか物哀しく、そして美しい。しかし、そんなロシア作家の中で異色ともいえるのが、ガリ・バルディンです。ロシア的な佇まいも残しつつ、実験的な素材使いと、風刺の効いた展開で、独特なグル

コーネリアスが全米ツアーを敢行!|コーネリアス

「コーネリアスのライブでは、お客さんが一緒に歌ったりすることってほとんどない のですが、初めて行ったメキシコでは、たくさんのお客さんが一緒に歌ってくれて。 初めての経験で驚きました。ステージでは中村勇吾さん、辻川幸一郎さん、住岡謙次 さんが制作した映像を使用していますが、アメリカは天井の高い会場が多く、映像の 使用に適していました。ピッツバーグのアンディ・ウォー