
土壁


【古い町、昭和町】昭和初期からの長屋が残る町を、新しい世代が引き継ぐ。
昭和4(1929)年、エリアの区画整理をする際に、当時の新しい元号だった昭和がつけられた昭和町。今、この近辺の動きが気になる。というのも、あべのハルカスを望むエリアでも大きな再開発が……ではなく逆。ここ数年、昭和町を中心に北は文の里から南は田辺まで徒歩15分圏内にある長屋や古民家を引き継ぐ新世代が続々と集まってきているから。いったいなぜ? その先駆けで、今から8年前に昭和初期築の長屋をリノベーシ

田根 剛×齊藤太一 大地とつながるキッチン。 お手本は縄文の台所です。
「山の水を汲み、洞窟で火をおこして煮炊きしていた縄文時代を思わせる、キッチンの原点に立ち返りたかった」と語る齊藤太一さん。〈GYRE.FOOD〉や京都新風館など、話題スポットの植栽を次々手がける人気造園家だ。「わかるわかる。僕も縄文人の住居みたいな、自然と一体化した空間に惹かれます」と、これまた縄文推しなのは、世界的に活躍するフランス在住の建築家・田根剛さん。いや、実際に完成したのは、フレンチヴィ

山の花を生ける。
生け花のルーツであるアニミズム的な側面を蘇らせるべく、様々なアプローチの作品を生み出している花道家の片桐功敦さん。そんな片桐さんと山で探した花材を使って花を生けることに。場所は高野山の麓。縄文の神・丹生都比売命が鎮座するかつらぎ町へ。

COFFEE HALL くぐつ草|具志堅用高
〈くぐつ草〉は洞窟みたいに囲まれた雰囲気が好きなんだよね。吉祥寺でも古い喫茶店らしいね。ボコボコした土壁の模様がユニークでさ、ジャズもかかっているから夜なんかに来てもいいんだよな。オレが喫茶店に通い始めたのは、高校時代に石垣島から沖縄本島に出てきた時。パーラーって呼ばれる沖縄の喫茶店にはゴーヤチャンプルーとかご飯もあって、店内のインベーダーゲームもよくやったっけ。その時代、喫茶店にいる高校生は不良

グアテマラで見つけた新しい価値観と考え方。
当時:グアテマラ/感染症対策
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現在:日本/日揮 アジア・国内営業部

西洋の古楽器を作りながら、築150年の古民家に暮らす。
東に水田と麦畑が広がり、西には鬱蒼とした森と竹林。いまだ縄文時代の生態系が残る静かな山里で、築150年の古民家に暮らしているのが、松本公博さんの家族。ルネサンス期の弦楽器や中世の竹製楽器など、今は絶えてしまった「古楽器」を復元製作するのが生業だ。敷地内の工房には、ウクレレの原形となった15世紀の4コースギターや竹のリコーダーなど、製作途中の古楽器が並んでいる。「この40年間ずっと、古くて新しい音

内田樹の「木の家に住むこと」。
思想する武道家、内田樹さんが念願叶って建てた「道場」は木造だった。職業も年齢もバラバラな門弟が1階で稽古に勤しみ、2階では友人たちが宴会を催し、近所から稽古に通う子供たちも増えた。毎日来客三昧の「開かれた道場」が持つ意味とは。

現代住宅と木の愉しみ。
トンガってるのにほのぼのしてる、前人未到の現代建築をつくり続ける藤森照信氏。荒々しい自然と建築という人工物の接点を探求する氏が、木の魅力と面白さを語る。