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堀内

初代編集長・木滑良久が語る、BRUTUS創刊前夜。

「90歳だからね。もうみんな忘れちゃったよ」
約束の時間よりずいぶん早くに、待ち合わせ場所にカーディガン姿の軽快なカジュアル・スタイルで颯爽と現れた木滑良久さんは、そう言ってニカッと微笑んだ。『週刊平凡』『平凡パンチ』『アンアン』『ポパイ』、そして『ブルータス』まで数々の編集長を歴任し、多くの雑誌の創刊に関わった「伝説」の編集者。この世界に長くいる先人たちが最上の尊敬を込めて呼ぶ「キナさん」。本誌

堀内誠一さんのタイトル・デザイン。

 大衆娯楽誌のタイトル・デザインにあって、衝撃だったのは、ファッション誌・ananの登場だった。こちらがまだ大学在学中のときのことである。寮のあった上石神井から駅にむかう道の途中の若夫婦経営のちいさな書店の店先で、みたことのないサイズの表紙に洋雑誌かな、と思ったほどだ。

 手に取るとレイアウトもきわめて大胆。モデルもいわゆる美形ではなく、癖のある崩し系。しかし、衝撃の最大のものはなんといっても、

朝営業の「朝ディモンシュ」で名店の一杯をカジュアルに。『café vivement dimanche』●神奈川/鎌倉

 1994年に開業し、カフェブームの火つけ役ともいわれる同店。「朝ディモンシュ」はワッフルとアメリカーノのセットが600円(税込み)で、手頃さからリピーターも多い。店主・堀内隆志さんが淹れるハンドドリップが人気の昼営業とは違って、朝はエスプレッソドリンクとマシンで落とすコーヒー中心のスタンド形式。価格は手頃でも、抽出に長けたスタッフが0・1℃単位で湯温を調整、日替わりで2種のエスプレッソを淹れ分け

新しいのに懐かしい、集い賑わい、設えの秘密。

店先に赤ちょうちんが灯り、コの字カウンターでは、日本の高度成長期を支えるモーレツ社員が、杯片手にその日の疲れを癒やす……。昭和から長く続いている大衆酒場は、こんなイメージだった。
 
平成末期には、そうした古くからの酒場巡りが、男女や世代を問わずブームに。吉田類さんに代表される酒場の達人が薦める店は、たちまち人気店の仲間入り。未知の世界を覗く冒険的な要素があるし、一歩足を踏み入れてみれば気のおけな

親愛なるセルジオ・メンデスに、東京でモーニングコーヒーを!

コンピレーションの選曲や執筆など、ブラジル音楽に造詣の深い〈カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ〉の堀内隆志さん。長年憧れだったというセルジオ・メンデス御大が日本滞在中ということで念願の初対面。熱い思いを抱きながら、渾身のコーヒーを淹れることに。用意したのはブラジル・フルッタメルカドンというフルーティなコーヒー。目の前で豆を挽き、ドリップをしてインタビューが始まった。

深煎り、そして宅配。70年代から続く札幌の自家焙煎の香り。

札幌をよく知る東京の人と、コーヒーの話をしていたら「札幌って深煎りだよね」と言われた。

「そうだよね」と答えつつ少し考え込んだ。札幌は東京をコンパクトにしたような街で、何でもバランス良く揃っている、ある意味無難な都会である。コーヒーについてもセカンドウェーブ・サードウェーブもしっかり来ているし、スペシャルティコーヒーとして流行っている店も見受けられる。それなのにパッと出てくるイメージは「深煎り」

御料理 ほりうち/すずのき

御料理 ほりうち

●四谷三丁目

華もひねりもある全素材が主役のコース。

「女に料理人は無理だ」と言われながら、修業すること20年。厳しい世界に身を捧げ、カニ、フグ、スッポンと格闘しながら、神楽坂〈ざざ〉では調理長を経験した堀内さやかさん。
 この時期コースは鱧ざくと鱧そうめんに始まり、スッポンのスープを張ったふるふるの茶碗蒸しに続く流れ。合間には故郷・山梨の郷土食「鳥モツ煮」やこんにゃくのア