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民藝

釈迦から妖怪まで。

怖い妖しい美しい。異界の住人には、ただならぬ引力がある。釈迦や妖怪という、たぶん見たことのないものを描く際に、画家は先達の絵巻や仏画を参照し、想像力フル稼働で勝負した。だからアクも強いし圧も強い。見る者をひきずり込む強烈な魅力を放ちながら、「この人についていっちゃダメ」感も醸し出す。小川芋銭のほのぼのとした生き物は、よく見れば際どい容貌だし、人間の暗部という異界に生きるデロリな、つまり奇妙で濃密で

街なかアート(&蘊蓄)を 五感で楽しむ夜。|本田信一郎

ホスピタリティの高い札幌人。よそから来たお客には、自分の愛する店に案内して喜んでもらいたい(もちろん1軒では帰らせない!)。自他共に認めるもてなし名人たちに、一晩のテッパンコースを教えてもらいました。

「僕の「おもてなしの正解」はゆっくりとくつろいでもらうこと、楽にしてもらうこと。だから一ヵ所は「静かで美しい空間」を押さえたい。僕自身はウィットに富んだ“ウンチク”を披露して相手の笑顔を見ることが

亡き後も新刊、続々。安西水丸の色褪せぬ魅力盟友・南伸坊

イラストレーター安西水丸がこの世を去ってから4年が過ぎた。だが、その存在は日に日に大きくなっているように感じる。今年8月には、生前に執筆していたエッセイ『鳥取が好きだ。』が発売。回顧展『イラストレーター 安西水丸』は京都、宮城、愛知を経て、福島を巡回中。3万人以上を動員している。「こんなに愛されるイラストレーターは後にも先にもいないかもしれないね」と語る盟友・南伸坊と安西水丸のイラストレーションの

文化財ではなく、文化として受け継ぐ、明るく軽やかな茅葺きの家。

 陶芸家の十場天伸さんは、この茅葺きの家で育った。神戸市は淡河町、里山の尾根筋に立つ古民家で、十場さんが中学に上がる頃、庭に両親が新しい家を建ててからは大きな物置のようになっていたという。
 高校で地元を離れ、島根で民藝とスリップウェアに出会った十場さんは、10代の半ばで陶芸家になることを決意する。卒業後、京都で技術を学び、独立独歩、さて、どこに窯を築こうかというとき、実家から「茅葺きの家は、潰そ

民藝酒房 SUZUBAR

 新宿で創業六十余年の老舗〈すずや〉(p.87)。2年前にメニューを一新し、品書きから「カツサンド」の名が消え、悲しんだファンも多いはずだ。が、そのカツサンドは、系列店のここ〈SUZUBAR〉で味わえる。当然、カツサンドの製法も〈すずや〉時代のままだ。特製ソース、パンに塗られた辛子の刺激とバターの風味がヒレカツを包み、それらが渾然一体となる。中島大渡店長が季節の野菜や果物で提案するカクテルの中から

現代の民藝と食べることが中心にある家。

 手仕事の日用品を扱うウェブショップ「みんげい おくむら」の奥村忍さんが本格的に「民藝」を意識し始めたのは、今から10年ほど前。当時は商社に勤めていた。主に食品を担当し、世界を相手に働くことへのやりがいは感じていたが、今の日本に、広く大量にものを持ってくることに、最後までぐっとこなかったという。「それより、ターゲットは狭く少量でも、人の心に刺さるものを届けたいと思った」と奥村さん。何より決定的だっ

本来はみな道具、「わだば平安と生きる」。|杉本博司

 現在では蒐集専業だが、現代美術作家の杉本博司さんは、民藝から始まって、仏教美術や神道美術の優品を美術館へ納めるほどの古美術商をNYで営んでいた、いわば骨董のプロ。だから本来道具として作られたそれらは人に使われてこそ、つまり茶碗なら茶を点て、仏像なら拝まれることで、伝世の味わいが増すとよく知っている。
 古典へのリスペクトが深く、時に平安原理主義を標榜する杉本さんのコレクションの中で、日常生活での

着るほどに育む布、ホームスパンを訪ねて。

 松浦弥太郎さんには憧れの服があった。志賀直哉、武者小路実篤といった白樺派のメンバーや濱田庄司、河井寛次郎など民藝運動の先人がこぞって愛した「ホームスパン」である。ホームスパンはスコットランドを発祥とする毛織物の一種で、ホーム(自宅)でスパン(糸を紡ぐ)することからその名がついた、ツイードの一種である。明治の初め頃に日本に伝わり、コートやジャケットなど主に外套用の高級素材として北海道や東北など寒冷

ちょっと贅沢な白シューズ。

“バーニング ローズ”という名前の新しいフレグランスキャンドル。ローズアブソリュートの奥深い香りとスモーキーウッドのコンビネーション。ハンドメイドガラスに入っており、コレクターズ・エディションの“XO(愛を込めて)”とデザインされたグラフィカルなパッケージも面白い。12,900円(バレード/エドストローム オフィス☎03・6427・5901)