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ロス

「本当に欲しいものは無いので なんでもください」

ボールが的に当たったらイチゴをください。的に入らなかったら他のものでもいいです。でも何かください。頂けるものなら何でもいただきたいのです。子供の頃から、いろいろと頂き物をしてまいりました。その中には、欲しかったものもあったけれど、別に欲しくなかったものもあります。でも、頂けるということは、なんであれ嬉しいものです。だから、何でもいいからください。いつでもなんでも募集中。現在はイチゴを所望中。

「おい、まだ飯食ってるのか」

 怒ってるぞ、この上なく怒ってる。あんだけ言ったのに、お前、また同じじゃないか、舌をペロペロやって、とぐろを巻いて、なんの進歩もありゃしねえ。もっと考えたらどうなんだ? ワシは、今日も牙を研いでから石を噛み砕き、泥水を飲んで、屋根の上から三回転げ落ちるといったトレーニングをしたぞ、満身創痍ってやつだ。それに比べてお前さんは、あいかわらず、まだ食事中だ。とっとと飲み込んじまえ、食事終わらせろ。話はそ

親愛なるセルジオ・メンデスに、東京でモーニングコーヒーを!

コンピレーションの選曲や執筆など、ブラジル音楽に造詣の深い〈カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ〉の堀内隆志さん。長年憧れだったというセルジオ・メンデス御大が日本滞在中ということで念願の初対面。熱い思いを抱きながら、渾身のコーヒーを淹れることに。用意したのはブラジル・フルッタメルカドンというフルーティなコーヒー。目の前で豆を挽き、ドリップをしてインタビューが始まった。

「よい風景をつくる」ために欠かせないものは何か。中原慎一郎の原点とこれから。

 家具も作るし、住宅や店舗の内装も手がける。展覧会やイベントの監修もする。インテリアショップだけじゃなくて、ベトナム麺食堂も経営し、130社合同の業者向け展示会もまとめる。ランドスケーププロダクツのファウンダー、中原慎一郎の活動は、とても一言では言い表せない。けれど、それらはすべて「よい風景をつくる」ことなのだと、いよいよ明らかにされる展覧会が鹿児島〈霧島アートの森〉で開催されている。

「いろん

ナチ侵攻で霧散した、 欲情渦巻く幻想都市。

 フランツ・カフカの手紙や日記から娼婦の館通いやエロティックな妄想の記述は編者マックス・ブロートによって削除されていた。作曲家レオシュ・ヤナーチェクは若き愛人カミラとの愛の行為のさなかに天上に召された(噂)。ノーベル賞受賞の詩人ヤロスラフ・サイフェルトは、通りすがりの裏通りの家の窓のカーテンがあき、そしてにっこりほほえむ少女が白いブラウスを脱ぎすて誘惑のポーズをとる、この青春の一コマを人生最高の思

「吸うか吸われるか、 そんな世の中だ」

 煙まいあがる空の下、囲いの中に、泥にまみれた男がいるよ。煙は臭くて苦い、世間が嫌がっている。けれども、シャツがしわくちゃになった男がいるよ、手のひらが冷たくなった女がいるよ、ギャンブルに負けて路頭に迷っている男がいるよ、疲れたけれど働きに行かなくちゃならない薄着の女がいるよ。ココの皆さんは、空を見上げることも忘れ、ひたすら煙を吐き出している。燻された木の枝が面倒臭そうに「おつかれさま」と囁いた。

「ヴェルデ」と「アズール」、2つのティタノタの物語。

アハカの中心街から北上し、まずは挨拶代わりに、日本でのアガベ人気を牽引しているティタノタを目指す。巨大な鋸歯を持つ、迫力満点の種だ。プエブラ州との境付近、テペルメメ・ビージャ・デ・モレロスの幹線道路で、〈NimitzilNamiki〉のサロモンが車を止めると、メキシコの山刀であるマチェテを片手に、岩場に向かって歩きだした。すると10分も経たないうちに、あのティタノタは姿を現す。幹線道路からも目を凝

本当に恐ろしいのは、戦禍の中にあるあちらか、無自覚なこちらか?

ベイルートの青空を突き刺すように聳え立つ建設中の高層ビル。その建設現場と労働者を追いながら、シリア移民労働者の父の思い出がモノローグで語られる。内戦を逃れベイルートに亡命した(現在はベルリン在住)シリア人のジアード・クルスーム監督が目の当たりにした現実を、シャープな映像と削ぎ落としたサウンドで構成した映画『セメントの記憶』。世界60ヵ国で上映され、グランプリ34冠に輝いた本作について、2人の写真家

「狙いは外せないのよ」

 ホラそこ、そこズレてるよ。真っすぐにしておくれ、ホラホラ駄目だよ、間をあけないで、もーすこし右だ、いや左か? オイ、ちょっと行き過ぎちまったぞ、ちょいと戻せ、うん、そうだそうだ、そんな感じで良いんじゃねえのか。よっし、そんじゃあ今から、いったんグインと縮むんで、それから、ビヨーンと伸びて、飛んでいくから、でもって、ガブッと噛みつくぞ、そしたら、もう離さないぞ、絶対に離さないんだからなオレは、そう