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フライドポテト

PONT-NEUF

 ファストフードやステーキの付け合わせとして欠かせないフライドポテト。フランス人も大好きで、フリットと呼んでいる。そのフリットをメインとし、肉や魚料理を付け合わせとした専門店が話題だ。
 実はフランスでも、フリットは冷凍品も多く、油っぽかったりと、なかなかおいしいものに当たらない。それなら、自分たちで本格的なフリットを作ろうと、1年間の研究ののち誕生したのが、香ばしく、中がホクホクのオリジナルだ。

「恐ろしいくらいにマズイぞよ」

 ケチャップ、マスタード、マヨネーズ、それらの三つが、ここまで乱暴にぶっかけられたものを、わたしは、今まで知らなかった。調和なんてものとは無縁の絡み合い。赤と黄と白の殺し合いが、そこでは行われていたのだった。キンピラゴボウのようなフライドポテトは、古い油を吸い込み、赤と黄と白を弾き出そうとしていた。その奥で黒いレタスが悲鳴をあげ、焦げたハンバーグが勢い良く飛び出してくるのだった。

「もりもり食べたら、 突っ走っていきます」

 もりもり食べるよ。お腹が破裂するまで食べちゃうよ。動けなくなるまで食べるよ。トマトを頭の上に乗せて、フライドポテトを鼻の穴に突っ込んで、玉ねぎスライスを目に挟み、人参を耳の穴へ、フォークとナイフをズボンのポケットに突っ込んで、油の汁を顔に塗りたくり、右手にご飯、左手に肉の塊、気合を入れて立ち上がったら、店を飛び出す。すると、外で大きな猫が待っていて、わたし、襲われました。