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大島

「大島淳一郎さんの花瓶」

 はじめまして。ゴールデン街のバー〈西瓜糖〉のオーナー、はくると申します。私にとって買い物は、未知の世界に触れ自分を漸進させる糸口です。ここではそんな心に残った買い物を紹介してゆきます。昨年、ゴールデン街の〈新子〉という店のママが引退する際、そこで5年間勤めていた私に「引き継がないか」と声を掛けて頂いた。拠り所を生むことの有意義さを感じていた私にとって、思い掛けないチャンスであり、そんな転機のさな

映画で辿る、東京ノスタルジー。

 1983年、ドイツ人監督のヴィム・ヴェンダースは、ドキュメンタリー映画『東京画』を撮ろうと思い立つ。テーマは、敬愛する小津安二郎の映画のような風景が、東京にまだ残っているかを検証することだ。しかし、彼の目に映ったのは、小津のそれとは似ても似つかぬ、混沌とした東京の姿だった。本作を今観ると興味深いのは、そこにもまた失われた東京が記録されていることである。歴史を遡れば、初めて東京がフィルムに収められ

【今夏公開】グラフィックデザイナー大島依提亜さんと語り合うウディ・アレン映画の魅力。

ウディ・アレンの映画『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』が今夏日本で公開される。ティモシー・シャラメやエル・ファニング、セレーナ・ゴメスら若手がこぞって出演するも、#MeToo運動の高まりとともにアレンの過去の疑惑が再燃、アメリカでは公開中止となってしまった“話題作”。なんだかめんどうな映画だなと思うかもしれないが、本作はニューヨークを舞台としたラブコメディ。ウディ節全開の楽しい作品なのだ。という

井の頭恩賜公園|穂村 弘

 穂村さんにとって〈井の頭公園〉は「大島弓子ファンと楳図かずおファンの聖地」。「好きになったのは、大島弓子さんの漫画に出てきたから。その後、初めての本に推薦文を依頼したくて、公園に隣接する大島さんの家を編集者と探しました」。その思いは初歌集『シンジケート』の帯文で実現。「園内にあるカフェでよく行くのはオープンな感じがする〈ペパカフェフォレスト〉。カフェスタンド〈ブルースカイコーヒー〉で飲み物を買っ

骨の南

針を千本飲まされて
とどめの膝蹴りを食らったあと
よろよろと水を求めてさすらい
砂をすくって飲み干せば
マンモスの骨が
ごろりと一本転がっている
その上に腰を下ろして
400万年前の情景をなぞる
どのようにして力尽き
滅びていったのか
数えきれない
星のつぶてを浴びながら
今もう一度
その体を揺り起こし
その背にまたがって歩く
のしのしのしと
嘘も本当も踏み蹴散らして
のしのしのしと
浜辺に残す大

鹿児島県/与論島

“楽園”と聞いて思い出すのは、奄美大島の与論島。特に、潮が引いた時だけ現れる百合ヶ浜から眺める波紋や、明るい青のグラデーションは言葉にならない美しさです。
 与論島には独特な文化があって、島の人たちは、祖父母から受け継いだセカンドネームで、マニュさん、グラさん、ジャーさんなんて名前で呼び合っていたりします。島の漁師さんたちと一緒に海に出かけると、いいダイビングスポットへ連れていってくれるし、海で獲

年間1022回搭乗の先に見えてくる世界とは?

 自身の膨大な搭乗経験をもとに、飛行機にまつわる話をすべて機上で書き上げた著書『パラダイス山元の飛行機の乗り方』から3年。新刊『パラダイス山元の飛行機のある暮らし』を上梓したパラダイス山元さん。年間1000回以上飛行機に乗っているそうだが、一体どうやってそんなに多くの数を、またなんのために? 答えは単純明快、目的や理由を持たず「飛行機に乗って飛んでいる時間そのもの」を楽しんでいるから。目的地につい

テーマ〈沖縄〉

やつい 沖縄行ってましたよね?
宮沢 舞台『夏の終わりの妹』のためにね。大島渚の『夏の妹』っていう映画があって、沖縄を舞台にしているんだけど、あれは返還直後に撮りに行ってる。そういうタイミングを狙うんだよね、大島さんって。それで変なものを作っちゃったっていう(笑)。
やつい 作品として固まる前に、タイミングで撮りに行っちゃった。
宮沢 震災の次の年だった。みんなが支援とかで北へ北へと行っているとき

監督と女優で語る。キム・ギドク × 二階堂ふみ

*1 『私の男』桜庭一樹の直木賞受賞作を浅野忠信、二階堂ふみ主演で映像化。家族を失った少女と彼女を引き取った遠縁の男が織り成す禁断の愛を描く。第36回モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞、最優秀男優賞をダブル受賞した。'13日/監督:熊切和嘉/ハピネット/5200円。

*2 『魚と寝る女』釣り場を管理しながら客に性を売る女は、死に場所を求めてさまよう男と出会い…。鬼才の名を世界に轟かせた初期の傑作。