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熊本

徳川ミュージアム館長が語る 新しい関係を育てた、ファンとミュージアム。

関東大震災の時に被災した刀剣は、それまで簡素な木の箱に納めて、収蔵庫に保管していました。被災刀剣でも、二代光圀公所用の《太刀 銘 國宗》のように、水戸黄門のお話で名前が知られた刀以外、ほとんど展示は行っていません。《刀 燭台切光忠》(以下《燭台切光忠》)が現存することはもちろん知っていたし、研究者の方にお見せすることはありましたが、それを展示する対象として考えたことはありませんでした。
 
そんな

ドン・エリ

熊本の住宅街に人を呼ぶロースター併設のコーヒースタンド。オープンは2014年。生豆のポテンシャルを引き出すことはもちろん、自分のカラーも思い切って出すようにしたいというのが店主の馬渡拓真さんの焙煎に対する考え方。今、注目のホワイトハニープロセスで精製される「ドン・エリ」は、ジャスミンのような香りとティーライクで軽やかな飲み口を表現したスルスル系。「店主の人柄が出ているかのような優しい口当たり。チェ

[ 九州 ]鎖国時代の貿易が甘口文化を残した。

地域ごとに、気候風土が異なる日本列島。津々浦々を探してみると、その土地の風土に合わせ進化した、特徴あふれる調味料が選びきれないほど見つかります。土地と食材の魅力を知り尽くした料理人たちに、お薦めの3品を教えてもらいました。使い方のワンポイントアドバイスを参考にしながら、調味料で日本一周してみては?

foodremedies|長田佳子

 とある週末。長田佳子さんは栃木・黒磯にある〈1988 CAFE SHOZO〉で、お菓子を作っていた。アンティークの皿に盛り、台湾茶との組み合わせを提案する、出張コラボ喫茶の真っ最中。月末の水曜には自由が丘で〈カフェ リゼッタ〉のパティシエと恒例“喫茶水曜日”。さらに、熊本、大阪……。〈YAECA〉のフード部門を経て2年前に独立したばかりだが、出張喫茶や茶会に引っ張りだこだ。
「その土地へ行って、

foodmood

 〈フードムード〉の店内は、アースカラーの世界。木と石と野の花をバックにオーラを放つのは、デコレーションのない茶色い風貌がかえって目立つお菓子たちだ。
「バターを使ったおいしいお菓子は世の中にたくさんあるので、私は菜種油を使って、焼き切ることで出るお菓子のおいしさを伝えられたらと思っています」と、店主のなかしましほさん。
 おなかだけでなく、心も満足できるようなおやつを目指して〈フードムード〉と名

文化財ではなく、文化として受け継ぐ、明るく軽やかな茅葺きの家。

 陶芸家の十場天伸さんは、この茅葺きの家で育った。神戸市は淡河町、里山の尾根筋に立つ古民家で、十場さんが中学に上がる頃、庭に両親が新しい家を建ててからは大きな物置のようになっていたという。
 高校で地元を離れ、島根で民藝とスリップウェアに出会った十場さんは、10代の半ばで陶芸家になることを決意する。卒業後、京都で技術を学び、独立独歩、さて、どこに窯を築こうかというとき、実家から「茅葺きの家は、潰そ

水天宮の河童面

 安産や子授け、水難除けなどの御利益で知られる水天宮。全国各地にある水天宮の総本宮は福岡県久留米市にあります。その由来は、壇ノ浦の戦いまで遡り、安徳天皇の母である高倉平中宮に仕えていた女官の按察使局伊勢が、今の筑後川に程近い鷺野ヶ原に逃れて、水天宮を祀ったのが始まりといわれています。
 この筑後川には、九千坊河童と呼ばれる西日本随一の勢力を誇っていた河童がいました。一族は9000匹にも及び、もとも

古着に新たな命を吹き込む。|原田真助

「僕のやりたいことは、ゴミと化した古着を再生することで、目の前にいるお客さんを楽しませ、新たな価値観を伝えていくこと。今まで人間は、新しい資材で洋服を作りすぎてしまったと思うんです」
 そう言い切るのは、古着再生師・原田真助さんだ。古着を単なるファッションとして捉えるのではなく、よりよい生き方を導き出す一つの鍵のようなものだと考えている。
「もともと古着が好きで、ヨーロッパ古着屋をやっていたことも