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脳内

旅に出ることだけが旅じゃない。

アラスカの氷河、アフリカの大自然の写真。もしかしたら一生行くことがないかもしれない、と思う場所の写真に出会うとワクワクする。「旅フォトグラファーの次なる目的地」で石塚元太良さんを取材させていただいたときのこと。アトリエには、旅の写真が入った箱と6冊の本。ライフワーク的にアラスカの撮影をしているとのことで、見せていただいたのは、アラスカのゴールドラッシュ時代の家族の手記や写真が収められた『ALASK

【音楽を聴いて旅気分】野村訓市が選ぶ、「ヒッピーの聖地〈ビック・サー〉へ向かう車で聴きたくなる」プレイリスト

『BRUTUS』の特集「いつか旅に出る日。」(914号)で、アメリカ・カリフォルニア州にある〈ビック・サー〉の取材を行った野村訓市。
〈ビック・サー〉とは、荒々しい海岸線と大きな森林に囲まれた、小さなコミュニティのこと。かつてビートニックの作家たちは“その大自然”にインスピレーションを受け創作し、彼らの作品を愛読するヒッピーたちはこの場所に憧れを抱いた。
目的地には、サンフランシスコからロサンゼル

怪しく謎に満ちた、EYEが生み出すアート、音楽、言葉。

 EYEといえば、1980年代に結成されたBOREDOMSのメンバーとしてその名を知る人も多いはず。ハードコア、ノイズ、民族音楽など様々にジャンルを飛び越える音楽性は、常に"変態"という言葉をチラつかせながら、独特なパフォーマンスとともにファンを夢中にさせてきた。傍ら、イラストレーターとしても活躍してきたEYEだが、現在、彼を中心としたグループ展が開催中だ。EYEのコラージュ作品はどれもコンパクト

花と映画と男と女。

「別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます」。川端康成の掌編「花」はこんな言葉で結ばれている。では、どんな花を男に教えたらいいのかというと、これはどんな花でもいいのである。なぜなら多くの男は花の名前一つ知らない“花音痴”なのだから。男は花とどう付き合うべきか? 映画には数々の男と花にまつわる名シーンが登場する。

『ブロークン・フラワーズ』の主人公は、匿名のピンクの封筒が送

拡張する身体。

テクノロジーの発展は、人間の身体を拡張し新たな地平へと導いていく。
 
1991(平成3)年に原作単行本が出版され、95年に映画化された『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』は、もはや伝説的な作品だ。翌年にはビデオソフトが米ビルボード誌1位を獲得、『マトリックス』(99年)に大きな影響を与えた作品としても知られる。同作は脳がネットワークに常時接続していることが当たり前となった「電脳化

ニューアルバムを発表した翌週に、もう1枚新譜をリリースした曽我部恵一。

曽我部恵一が、昨年12月7日に『ヘブン』、続いて14日『There is no place like Tokyo today!』という2枚のアルバムを連続で発表した。自身で〈Rose Records〉を立ち上げてから、さまざまな名義を使い分け、リリース数の多い曽我部だったが、前作からのインターバルが1週間というのは初めてのこと。
 
さらに、音楽的にも衝撃的なのは、まず『ヘブン』は完全にラップアル

救ってくれよ!

「そろそろ災いまみれの世が到来するけど、どうする?」という末法思想が蔓延した平安後期ならなおさらだ。貴族の間では、死後に極楽浄土へ導いてくれるとウワサの阿弥陀如来にすがる者が増え、阿弥陀が信者を迎えに来る来迎図や仏像を作ることが大流行。後の鎌倉時代には、《阿弥陀二十五菩薩来迎図》《山越阿弥陀図》という劇的お迎えシーンも描かれ、死後の世界を恐れる民衆の救いとなった。
 
さて、末法思想の不安とは裏腹

モノクローム好き。

日本の近代絵画は西洋からの刺激で発展したが、それ以前の絵に影響を及ぼしたのは中国の美術。鎌倉末期に禅宗とともに伝わった水墨画は、「簡素で地味だけど、わかる人にはわかるよね」というスノッブさで、禅に心酔する室町将軍家に愛された。理想の風景を表現した山水画、禅の悟りを絵で伝える禅画、俳人による文人画などが描かれたこの界隈で、最もリスペクトされたのは中国・南宋時代の画家、夏珪や牧谿。京都の相国寺からは、