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脳内

ニューアルバムを発表した翌週に、もう1枚新譜をリリースした曽我部恵一。

曽我部恵一が、昨年12月7日に『ヘブン』、続いて14日『There is no place like Tokyo today!』という2枚のアルバムを連続で発表した。自身で〈Rose Records〉を立ち上げてから、さまざまな名義を使い分け、リリース数の多い曽我部だったが、前作からのインターバルが1週間というのは初めてのこと。
 
さらに、音楽的にも衝撃的なのは、まず『ヘブン』は完全にラップアル

救ってくれよ!

「そろそろ災いまみれの世が到来するけど、どうする?」という末法思想が蔓延した平安後期ならなおさらだ。貴族の間では、死後に極楽浄土へ導いてくれるとウワサの阿弥陀如来にすがる者が増え、阿弥陀が信者を迎えに来る来迎図や仏像を作ることが大流行。後の鎌倉時代には、《阿弥陀二十五菩薩来迎図》《山越阿弥陀図》という劇的お迎えシーンも描かれ、死後の世界を恐れる民衆の救いとなった。
 
さて、末法思想の不安とは裏腹

モノクローム好き。

日本の近代絵画は西洋からの刺激で発展したが、それ以前の絵に影響を及ぼしたのは中国の美術。鎌倉末期に禅宗とともに伝わった水墨画は、「簡素で地味だけど、わかる人にはわかるよね」というスノッブさで、禅に心酔する室町将軍家に愛された。理想の風景を表現した山水画、禅の悟りを絵で伝える禅画、俳人による文人画などが描かれたこの界隈で、最もリスペクトされたのは中国・南宋時代の画家、夏珪や牧谿。京都の相国寺からは、

空前の"伝わらない"時代……、さて、どうしたらいいのか⁉

コピーライターとして珠玉の言葉を世に送り出し、現在は関西大学の社会学部教授として教壇にも立つ山本高史が、コミュニケーションの仕組みを説いた新著『伝わるしくみ』を刊行。〈電通〉時代の同期であり、広告やマーケティングの現場で「コミュニケーション・デザイン」と向き合っている佐藤尚之を迎えて、今の時代のコミュニケーションのあり方について、じっくり語り合った。

旨い寿司を追求するR&D型寿司店 〈鮨ノ蔵〉がなんかすごいらしい。

「札幌で寿司を食す」。なんて淫靡な響きだろう。これだけで丼飯がお代わりできるほどのキラーワードだ。今あなたは脳内でどんな店のどんな握りを妄想しただろう? 暖簾をくぐると「いらっしゃい!」の声に迎えられ、こぼれ落ちるほどのイクラに責められるプレーか、背筋の伸びるしつらえの中“厳選された”ピチピチの素材を五感で堪能するイメージだろうか。

そんな喜びでは満たされなくなった上級者にも、寿司屋のカウンター

心して観たいと思うほど、 先延ばしになってしまう。| 増子直純 (ミュージシャン)

「偏ってはいるけれど、観ている方だと思う」と言う映画好きの怒髪天ボーカル・増子直純さん。増子さんの「観てない映画」は、観たい気持ちはあるのに見逃してしまっているものばかり。

「『スクール・オブ・ロック』はこれまでさんざん人に薦められたけど、まだ観てないんだよ。単純にタイミングの問題。すごく面白いらしいよね。小太りの男がギター弾きながら膝でスライドしている場面しか俺のなかに情報はないけど(笑)。『

ジャンルの垣根を越え、常に挑戦し続ける作家・筒井康隆。

 現代文学の最高峰・筒井康隆の世界を紹介する初めての大規模展覧会が世田谷文学館で開催されている。1934年に大阪で生まれた筒井康隆は、60年に江戸川乱歩が編集する雑誌『宝石』に掲載された、「お助け」でデビューした。同年、SF同人誌『NULL』を発行。デビュー後は星新一、小松左京とともに「SF御三家」と呼ばれ人気を博した。彼ら3人は日本にSFを根づかせた、SF界の草分け的存在といえるだろう。その後、

世界で最もハイリスクなクライマーの、穏やかで理知的な日本の旅。

 まるで地面を踏みしめて歩くように、アレックス・オノルドは岩壁を登っていく。一つ一つの動作を確認するように、急がず、確実に。奥多摩にある数十mの岩壁は、少し目を離した隙に登り切ってしまっていた。ロープを使ってゆっくりと下りてくるアレックス・オノルド。世界で最も先端を歩むフリークライマーだ。彼の人生は、常にクライミングと共にある。初来日となった今回の旅で東京の街を歩いていても、ビルの壁の隙間に手を

福家のヒレカツ丼定食

 お気に入りのとんかつ屋さんを教えてくれと問われ、非常に困った。お気に入りのとんかつ屋が特にないからだ。
 そう書くと、とんかつに思い入れが薄いと思われるだろうが、逆。
 お気に入りでないとんかつ屋が一軒もないのだ。(自分にとって)美味しくないとんかつがない、と同義でもある。
 あそこのは特に美味しかったとか、あそこのはイマイチというのが、本当にない。人生で出会ってきた全とんかつが等しく嬉しい楽し