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(Female Figure)(2014)| ジョーダン・ウルフソン

ゾッとするほど醜い魔女のような仮面をかぶった、肌も服も薄汚れた女性型のロボット。おなかのあたりを金属の棒で鏡に固定され、その場から離れることもできずに、ダンスを披露してくれます(ある意味、ポールダンスですね)。レディー・ガガの曲に合わせ、挑発的に誘うようにして。それでも、機械的に繰り返される一連のダンスは恐ろしく奇妙。さらに、鏡に映る自身の踊る姿を否応なしに眺めているのかと思いきや、仮面の下から覗

奇妙な生き物たちを愛し、異形に愛される作家が編む、誌上アンソロジー。

「根底では、異質な他者との出会いを求める気持ちと拒絶する気持ち、警戒、恐怖と興味がない交ぜになって蠢いているのではないでしょうか。他者の向こう側に潜む未知の世界には妄想をかき立てられるし、そこには潜在意識の投影という屈折を経て出会う、まだ見ぬ自分自身がいるかもしれない。同時に、日々生きている実感が摩耗していくような今の社会にあって、自分以外の生き物の存在を通して失われた実感を取り戻そうとしているの

闇を塗り込め、光を描く。 墨の濃淡が新しい世界を創り出す。

森泉岳土ほど、漫画の道具と描き方を説明し続け、説明され続ける漫画家もそういないだろう。水と墨と爪楊枝と割り箸。知っている材料を使って見たことのない景色を描くその方法は、水彩紙に写した下絵を水でなぞることから始まる。紙の上で揺れる水に墨を垂らしたら、爪楊枝や割り箸を当て線を描き込んでいく。気の遠くなるような時間をかけるこの工程を経て、絵はPCに取り込まれる。この時点では多くの絵がパーツごとにバラけて

幻想小説? いやいや。これはもう 「読むフリークライミング」でしょう。

小説の楽しみにふたつある。「視る」楽しみと「よじ登る」楽しみだ。「視る」楽しみといっても「イメージを喚起する記述のある小説」という意味ではない。小説は筋の構造やできごとの布置、登場人物たちの対立図式を提示したり、発展させたり、ときにはひっくり返してみせたりする。僕たち読者はその模様、パターンの広がりや変化を、小説の頁から距離を取って俯瞰して、わくわくしたり意表を突かれたりする。読んでいるあいだ、つ

元祖ロリコン小説の作家、 実は言語との情事に興奮する変態か。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画『ブレードランナー2049』と宇多田ヒカルの最新アルバム『初恋』にはひそかな共通点がある。どちらもナボコフの小説『淡い焔』を参照しているのだ。ヴィルヌーヴは主題を暗示すべくダイレクトに引用し、宇多田は行き詰まりを打開しようと原書をめくってヒントを探した(一時はふさわしい言葉が思い浮かばず、作中の一節を朗読しようと考えたらしい)。

ヴィルヌーヴや宇多田を魅了したこの小