
中山


建築家・中山英之が元木大輔の新刊の歴史的位置づけを明らかに。
ホームセンターなどで販売されている素材や街の形を捉え直し、様々なスケールのものを自分で作ってみることで考えるためのDIY的方法論。写真、文章、作り方マニュアルからなる。元木大輔著。晶文社/1,950円。

水無月(六月)『雨』
養老元(717)年、泰澄により開山。最盛期には、48社、36堂、6,000坊、僧兵8,000人を擁した宗教都市だった。「日本の道百選」に選ばれた石畳の参道をはじめ境内は一面を苔に覆われており、苔宮の名も。日本遺産にも認定。●福井県勝山市平泉寺町平泉寺56−63☎0779・87・6001(白山平泉寺歴史探遊館 まほろば)

風景画と旅。(文/橋本麻里)

半袖を着ない理由
ほそいゆび/周遊バスで/鎖骨まで/
ふたつのプール/おぼれるための
どうしても/あの/こ/がほしい/自転車で/
時速100㎞/交番の前
かわいいね/だけど/あの/この/心にも/
わにが一匹/すんでるんだよ
プールにも/海にも/入っていないのに/
ゴーグルのなか/水でいっぱい

中部:イタリアの背骨、アペニン山脈の 山、丘陵地、畜産と食。
日本と同じく、海に囲まれていても中山間地が多いのが中部イタリア。海岸で魚介スープを食べているかと思えば、内陸は一気に山の料理に変わる。家畜には牛も羊もヤギもいるが、南に近づくにつれて羊のチーズ、羊肉料理が目立ってくる。小麦は軟質小麦も硬質小麦も、両方のパスタが味わえる。油脂は動物性のバターからオリーブオイルへ。ラードを使う料理も魅力。植生の境目が様々な形で料理に表れているのが、中部料理の面白さ。

【大山】「ホーボー」の2人、 大山の商店街を歩く。
江戸の五街道の一つ、中山道の江戸から1番目の「板橋宿」(現在の板橋区仲宿周辺)は、旅人たちで大きな賑わいを見せた宿場町。現在の大山駅から西へ延びる「ハッピーロード」はその中山道から分岐した(旧)川越街道に沿って自然発生的に生まれ、第二次大戦後に発展した商店街。周辺には富士山へ通じる富士街道、鎌倉へ通じる鎌倉街道なども交差しており、まさしくジャンクションとして人々が行き交ったエリアだった。

【大山(後編)】「戦後の子」、憧れの洋食を語る。
音楽家と人類学者の時空を超えたぶらり旅。今回は前回に続いて板橋区・大山編。そもそも細野さんがこの街を訪れるきっかけになったとある洋食店で、2人の話題はまたしても「あの頃」の食へと時空を遡る……。

風街まっぷ
松本隆の歌詞世界(一部、曲名、歌手名あり)を、イラストレーター師岡とおるが妄想全開でイラスト化。松本隆の名曲、あなたは、いくつ見つけられるか。そして実際の歌詞と比べてみてほしい。なぜにあの詞がこうなった! のツッコミは無用で、お楽しみください。

モノクローム好き。
日本の近代絵画は西洋からの刺激で発展したが、それ以前の絵に影響を及ぼしたのは中国の美術。鎌倉末期に禅宗とともに伝わった水墨画は、「簡素で地味だけど、わかる人にはわかるよね」というスノッブさで、禅に心酔する室町将軍家に愛された。理想の風景を表現した山水画、禅の悟りを絵で伝える禅画、俳人による文人画などが描かれたこの界隈で、最もリスペクトされたのは中国・南宋時代の画家、夏珪や牧谿。京都の相国寺からは、