キーワード

神戸

珍奇にもほどがある!? 腐生植物の世界。

植物といえば、光合成を行って栄養分を作る、というのが当たり前だと思ってはいないだろうか? ところが、そんな光合成を捨ててしまった植物たちがいる。「菌従属栄養植物」と呼ばれる彼らは、キノコやカビが地中に張り巡らしている菌糸から養分やミネラルを盗んで生きている。「もらう」ではなく「盗んで」と書いたのには理由がある。ほかの植物でも共生関係にあるものは多いが、「菌従属栄養植物」は、何の見返りを渡すこともな

名古屋という名の小宇宙。文・吉川トリコ

昔から言われていることだが、名古屋の子どもは名古屋の外に出ない。「名古屋の外に出る」という発想そのものがすこんと抜け落ちている。私の出身高校はそこそこの進学校だったのだが、大半は地元の大学に進学し、中には東京や関西の大学に進学する子もいないでもなかったけれど何年かするとそのほとんどが戻ってきた。就職試験の際、名古屋の企業は地元出身の人間を優遇すると聞いたこともある。
 
まわりを見渡せば、地元で進

Onitsuka Tiger | 生産から二次加工まで、 手作業から生まれる味。

日本生まれのブランド〈オニツカタイガー〉が2008年から展開している「ニッポンメイド」は、日本製にこだわるハイエンドライン。生産は鳥取県境港市にある山陰アシックス工業で行われ、その製品にさらに職人の手で二次加工を施すのが大きな特徴だ。洗いや染めなどの加工を手がける東大阪市の工房を訪ねた。
 
佐川勝さんが1972年に創業した工房は、草履から始まり、アパレルやバッグなど革製品の加工を手がけていた。「

不確かで非効率な過程を経てこそ、表現は花開く。

 現代美術と演劇。2つの分野で縦横無尽に活躍するやなぎみわの表現の源にあるのは、“不確実なことがら”。「例えば野外劇は、その日の天候や様々な条件に左右されます。人間の力ではどうにもならない無力さを痛感させられる一方で、そのために奇跡的なワンシーンに偶然出会えることもあるんです。不確実で非効率、困難が伴うものの中にこそ豊かさがある。人間の欲望を効率よく掻き立てる資本主義の今の世の中に、アートだけが唯

シンプルな表現の裏側にある ユニークな調理アプローチ。

北海道江別市で『ミシュランガイド北海道』の1ツ星を獲得した〈リストランテ薫〉が、その翌年の2018年に東京・広尾に進出。国内外のフーディーたちは騒然、すぐに予約至難の店になった。「シンプルな見た目の料理に、途方もない手間暇がかけられている。下処理も味の含ませ方も独自のアプローチで、未体験のおいしさがある」と、浜田さんも絶賛する。魚を寝かせるときは、袋に入れ塩水に浮かせて身が傷まないように。旨味の強

VESTITA

真っ白な空間を彩るのは柔らかな色合いの花や枝もの。「土地柄、花のある生活を楽しまれる方も多くて。派手な花より、暮らしにすっと馴染むものを提案できたら」と店主の鈴木健文さん。得意の花束は可憐な草花が10種以上も束ねられたもの。「贈り物の花束にたくさんのお花を使うのは、その中に気になるものや初めてのものが一つでもあれば、そこから会話が生まれたり興味を持ってもらえるんじゃないか」という気持ちが込められて

神戸のアトリエ

二階の部屋に置かれた
わずか五枚の絵のせいで
部屋の床はたわみ
底が抜けてしまいそうだった
試しに一枚を持ってみると軽いのだが
眺めていると いやに重ったるい

五枚のキャンバスに
閉じ込められているのは
同じ男の顔だった
南米、パリ、ローマ
スペインのラマンチャ
諸国を旅して 探して 見つけたのも
同じ男の顔だった

その後も男は自画像を描き続け
パレットの裏にひとこと書き残して
酒に酔った車の

〈中畑商店〉の 「ホルモン」

神戸のはずれに〈稲荷市場〉という小さな市場があります。そこに暮らす友人たちが愛している〈中畑商店〉を訪れたのは、5年ほど前。昼の明るい日差しの中で食べた、ホルモンと特製ダレ、チューハイの黄金セットにマジでやられて通っています。スリランカでアーユルヴェーダするよりデトックス感が高くて(やったことないけど)、このためだけに神戸に行くし〈アーバンウエスト〉という店を開いた時期もあるほど。最大の魅力は、あ

ハウスブレンド 深煎り

「生産者とコーヒーを楽しむ人の懸け橋になりたい」と、バリスタとしてのキャリアをスタート、やがて豆の選定、焙煎へ興味は広がり、ついにロースターになった店主の田岡英之さん。ハウスブレンドは、コロンビア、ブラジル、インドネシア、ケニアの豆を盛り込み、コクの中にも果実味を感じる構成に。「技術に定評のある若手ロースター。ダークチェリー、ローストナッツ、チョコレートの香りが華やか。おいしさの幅が広いので、味作