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森岡

変わらない場所で、タンゴと本を楽しむ。|森岡督行

 佇まいに惹かれて店の扉を開いたのは21年前。〈ミロンガ〉には、神保町で本を買った後に行きたくなります。芳醇な香りのカフェオレを飲んでいると、昔の自分のような青年が入ってきたり、これから自分が向かうであろう年齢のおじさんが腰掛けていたり、自分が人生のどの場所にいるかを客観視できるような感覚になります。そしてなんといっても店内に流れるアルゼンチンタンゴが魅力。レコードのプツプツというノイズも趣深く、

外濠公園|森岡督行

 毎日何らかの本を読んでいるという森岡さんにとって、公園は読書する場の一つ。この日は何度も読み返しているお気に入りや、これから読みたい本など5冊を持参。「公園と読書は相性がいいなと思うんです。本を読むということは、物語の中に入っていくとか、人の意見に共感するとか、別の世界に行く感覚がある。仕事と実生活の境目みたいなところにある公園と、本の世界が自分の中に立ち上がってくる感覚が合うのではないかなと」

平田牧場の金華豚ヒレかつ膳

 マガジンハウスの『ポパイ』web版でシティボーイに選んでもらっている私ですが、実は、一九七四年に山形県に生まれました。数年前、地元から母が上京したとき、一緒に食事に行ったのがコレド日本橋の〈平田牧場〉。〈平田牧場〉は山形県の会社なのですが、二人とも食べたことがありませんでした。めったにない母との食事なので、高級な「金華豚ヒレかつ膳」を注文。すると運ばれて来たのは、サクサクしたパン粉に、一口でかみ

使って楽しいだろうなと思えるもの。|森岡督行

何かを狙ってどこかへ行くことはあまりないですね。骨董市やフリマで見つけたり、たまたま立ち寄った店で場当たり的に出会っています。求めるのは、使っているところを想像して楽しいだろうなと思えるもの。箸にしてもいいものはたくさんあると思いますが、これで白米を食べたら楽しかろう! という光景が思い浮かんで買いました。

使っている時の楽しさを想像しながら、買い集めている。|森岡督行

 築80年を超えるビルに古書店を構える、森岡督行さん。目の届く範囲でと、たった100冊ほどの本を並べる空間に、愛する古道具も大切に置かれている。聞けば、古いもの好きの血は小学生の頃から流れていたという。
「叔父が譲ってくれた切手帳が面白くて、戦前の普通切手の色や柄に惹かれ、当時からお小遣いを全額投入していました」
 中学になると金貨。空き缶や古着を集めていた時期もあった。
「当時は根暗と思われるの