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FUGA

外苑前のキラー通りに1994年から25年にわたって店を構える〈FUGA〉は、個性的な葉ものを用いた、モダンなブーケに定評がある。モンステラなどエキゾティックな植物と洋花を合わせ、都会的な世界観を打ち出したパイオニアでもあるが、一方で真紅のバラだけで組むラウンドブーケや、野花を交えたナチュラルなブーケも得意。約300種を誇る花やグリーンを組み合わせて、あらゆるオーダーに応えてくれる。毎年、産地への研

【屈辱の町に香るバター茶】内モンゴルを味わうための語彙力とは。

 ドスの効いた怪しげなビル。「馬記 蒙古肉餅」はその五階にある。その店名からそこはかとなく漂う異国のマッサージを経由した性サービスの気配。いや、それはおのれの欲望の写し鏡か。マーキーモウコローピンと読むらしい。マーキーモウコローピン。読んだ端から覚えようという気持ちが冬の夜風に散っていく。

 それは高田馬場にあった。高田馬場には嫌な思い出しかない。大人計画を旗揚げした25、6歳の頃、この町のハン

かさぶたの着こなし

前号にて「慰謝料の代わりに膝小僧など持って行かれ、棒になってしまった足でコツコツと夜の酒場まで歩く」的なことを書いた。その原稿の締切を終えた昼さがり、昔暮らした家でも見に行こうと思い立って電車に乗って出かけた。空っぽの犬小屋、閉じたシャッター、窓からピアノ。かつての家周辺や街を歩き、しばし昔の思い出に浸ってみたり。そして帰りの駅のホーム、エスカレーターにて私は何十年かぶりに激しく転んで膝を強打して

この春の日本を彩る、美しく先鋭的な絵画たち。

 ダイナミックな筆致を宿すフランス人ペインター、ベルナール・フリズをご存じだろうか? 機械的な筆の動きを連想させるフリズの抽象画は、いずれもキャンバス上で起こる有機的な混乱を予見したうえで、綿密に練った描画プロセスを通じて生み出されるものである。ランダムに絵具を絞ったパレットからスタートする彼の制作行為は、現象に委ねるように展開されていく。

 そんな彼の個展『BERNARD FRIZE』が、3月