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水餃子

緑の森を散歩しながら地元客の通う店まで。

玉川通りの向かいにひっそりと立つ骨董店。李朝や日本の陶磁器をメインにオランダのデルフト焼など西欧のものも揃え、時代は14〜19世紀が中心。染付皿や向付、杯、花器など30代の若き店主が見立てる品は、どれも道具としての美しさが宿る。価格帯も数千円〜と手の届くものが大半。鑑賞用の美術品だけではない、実際に使う喜びに出会える店だ。

故郷は日本だとは言えないし、その感覚は全くない。| なかにし礼

生まれは満州、牡丹江の造り酒屋です。兄弟は3人。満州時代というのは、こちら側が中国人の街に限られた日本人街地区を造って住んでいるわけですから、中国人がいないかっていうと、いるわけですね。ですから、そこを日本人が縦横無尽に駆け回って遊ぶなんてことはあり得ないわけです。危険と隣り合わせということでね。学校の行き帰りは中国人の付き人が付いていて、送り迎えをする。いわばよその国にいながら、自分の国だとは言

豆の品種より焙煎度を先に決める。

日本酒を飲んだ後にコーヒーを飲みたくなる人はいるだろうか。ぼくの最近いちばんのお気に入りである店の名は〈シュガー〉。佐藤さんご夫妻の店だからシュガー。その後に「Sake & Coffee」と続く。オオヤさんに話したら知らないと言うので、ひと月ほど前に2人で出かけた。その時は鰤の漬けや羊肉の水餃子、津軽ふうのラーメンなど、そして最後にいぶりがっこと干柿のクリームチーズ和えを頼んだ。オオヤさんはこの和

【ギリギリではある。しかし、つながっている】甲州街道に現れた本場のウイグル料理。

 新宿に稽古場がある。なのでよく甲州街道を通って新宿に行く。その途中、初台の辺りでいつも気になる派手な赤色の、主張の激しい看板があった。「シルクロード・タリム 本場のウイグル料理」とある。気になっていた。社長に報告すると、「あ、タリムは日本に3軒あるウイグル料理屋の一軒です」と、涼しい顔で実食済みである。悔しい。いつも社長は実食済みなのである。「新疆ウイグル自治区は、以前は東トルキスタンという国で

とんかつ武信のヒレかつ膳

「おなかが空いてる時に真っ先に食べたいと思うのはカツサンドでおなかがいっぱいでも食べ続けられるのは水餃子」、というのはこの10年くらい変わっていない。今回はカツサンド、ではなくとんかつ。さらに空腹という感じだ。代々木上原に住んで7年、私のとんかつパーセンテージは8割がた代々木上原駅前商店街の〈武信〉のヒレかつ膳。とにかく軽くそして柔らかい。豚好きの人にはもう少し臭くても、と余計な心配するくらい臭み

〈味坊〉の「酸菜白肉」

 戦前まで祖母が満州に住んでいた影響で、母の得意料理はもっぱら中国料理、しかも東北地方のメニューです。自家製の餃子や東坡肉が日常のおかず。誕生日会で友達を招く日は、大量の水餃子をせっせと包んでくれる、といった具合でした。そして冬場の定番、3日に1度は食べていたのが、豚バラ肉と白菜、タケノコ、モヤシを入れて、食べる直前に酢をかける鍋! 十数年前に〈味坊〉で「酸菜白肉」を食べたときに“あれ? なんだか

〈横浜中華街 北京飯店〉の「牛ヒレ肉の中華カレーライス」

 カレーを出す中華料理店は何軒もありますが、“中華カレー界”で有名な六本木の某店よりおいしい! と思っているのが、横浜中華街・東門横にある〈北京飯店〉のビーフカレーライス。チキンカレーもありますが、断然こちら。“中華街は名物だけをハシゴするのが一番”が持論で、〈山東〉の水餃子、〈金陵〉の焼き物、〈清風楼〉の焼売、〈吉兆〉のあさりそば、シメにコレ!というラインナップが自分にとって最強の布陣。深夜営業

〈山東〉の「水餃子」

 思い立ったら、車でひとっ走り。横浜は、私の中では銀座よりも“気持ちの距離”が近い街です。高速に乗ったら三軒茶屋の次は横浜! くらいの気分。体がカラカラになってしまっているときも、〈山東〉の水餃子を食べれば、首の後ろがふわ〜んと喜んで全身が癒やされる。あのココナッツ入りのタレがフェロモンを発しているというか、中枢神経の“恋愛脳”みたいなトコを刺激しているのかも。好きすぎてタレの容器を何度もこっそり