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井上靖

とんかつ ゆたか

「自分に褒美を与える」っていう感じなんですよね。家から歩いて汗だくになって、銭湯に入ってから食べに来る。しかも原稿を書き終わったぞ、みたいな気分のいい時に〈ゆたか〉に来るんです。ロースかつ定食にビール瓶1本つけて。とんかつが来る前に塩辛でもつまみながら、店に来ている上品な爺さんを観察したりして。んでもって、だいたいビールを飲んでる途中でとんかつ来るんだよな。どうやって食べようかって、一人とんかつ劇

氷壁の宿 徳澤園

 1955年、切れるはずのないザイルが切れて墜死したクライマー。前穂高岳東壁で起きた事故をモデルに描かれた小説『氷壁』は登山者必読の名著。山を愛した著者・井上靖は、前穂高岳を望む徳澤園を定宿に多くの作品を執筆しました。談話室には『氷壁』の自筆原稿が。実際の穂高を見上げて読む『氷壁』は、スリリングで、美しい山の世界を教えてくれます。

ハミ出してたって大丈夫。|川田十夢

 星新一さんの本は、小学校に入る前から絵本代わりに読んでました。1000話超のショートショートがあり、その3割以上の挿画を真鍋博さんが手がけたといわれます。話が短くて言葉も限られるし喚起できるイメージも少ない。それでいて結末をほのめかす絵を描いちゃダメ。特徴は線の細さですが、緻密かつ具体的じゃない絵って超難しいですよ!
 それでも読み手の想像力をハミ出させる絵なんです。このページ(新潮文庫版/写真