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骨董品

掘り出し物を発見する楽しみ。 入りにくいけれど、いい店。

1950~70年代の製品を主に揃えるショップ。細い階段を上がると現れる店内は、マンションのフロアに見立て、世界観が異なるブースごとに骨董品・家具・雑貨・古着などが所狭しと並ぶ。鹿角のシャンデリアやヴィンテージBMX、頭蓋骨模型、恵比寿大黒木像もが渾然一体となり、非日常的な空間を生み出している。味わい深い家具や使い込まれた雑貨など、長い時を経て刻まれた表情豊かな品々は、どれもメンテナンスが行き届いて

スペシャリスト2人が語る、伝統建築のこと。

藤塚光政 さてまずはここ、宮城さんのホームグラウンドでもある平等院の話から始めましょうか。鳳凰堂って、洲浜のせいか甲殻類が池に入っていくようにも見えるし、また翼廊と尾廊があるせいか、そのシルエットが鳳凰よりオスプレイのように見える。ほかにはない特殊な平面の建築だなと思いました。
宮城俊作 そうですね。ある意味で具象建築ですね。平等院は、遣唐使の廃止後、和様が独自の発展を遂げて形を成しつつあった時代

もののプロファイルでなく、バイブスを受け取りたい。|中村ヒロキ

「この道の一大事は、和漢この境をまぎらかす(日本と中国のものの境目を曖昧にする=混ぜる)こと」。室町期に「侘び茶」を創始した茶の湯の開祖・村田珠光の言葉を現代にまで繋げてみるとすれば、中村ヒロキさんのセンスこそはその「最前衛」といえる。伝統的な日本家屋の自宅にしつらえられるのは、安土桃山時代の器からフランスの古布、アーミッシュのキルト、エチオピアのハットまで……、「和漢」どころか日本と世界中を、し

繰り返し、繰り返し、見尽くせない魅力を味わう。|鈴木理策

「生きている間に、これだと思う盃を5つ、徳利を2つ見つけたい」。“皮鯨”と呼ばれる唐津の盃を手に、そう話す写真家の鈴木理策さん。縁に鉄釉をかけた桃山時代のこの盃は、6年前に知人から譲り受けたものだ。
「きっかけは10年ほど前。友人宅に食事に招かれ、骨董の器が並ぶ食卓の光景を見て感動し、興味を持つようになりました。その後、縁あってこの皮鯨が私の手元にやってきまして、盃一つでは寂しいので、隣に置いても

自分で決めたルールの中で、電子機器に侘び寂びを見る。|伊藤 弘

 アタッシェケースを開けると、中から現れたのは鍵盤がセットになったシンセサイザーだった。《EMS Synthi A》という1970年代の初頭に作られた名機。古いものには、強い興味はないという伊藤弘さんだが、「風流ではあるよね」と音を鳴らした。
「可聴の帯域よりも外の波長が出るんです。脳みそに突き刺さるような音が出るのが、ほかのシンセサイザーとは違うところ。シンセは初期には波形をいじるちょっとした化

心がはやる時、ふと目を向けたくなる「質感」の気持ちよさ。|菅野康晴

 1000部限定、定価8000円。昨年11月に創刊し、「その筋」の人たちの間で話題を呼んでいる新しい骨董・工芸の雑誌『工芸青花』の編集部は、新潮社の古い倉庫の中にある。たった3名ほどで編集から受注、発送までの作業を行うというそのスタイルは、編集長の菅野康晴さんいわく「個人商店」。少数の読者へ届けるため、細心の心遣いで丁寧に作られた美しい誌面はまさに工芸品のようでもある。とはいえ、編集作業に追われて

使っている時の楽しさを想像しながら、買い集めている。|森岡督行

 築80年を超えるビルに古書店を構える、森岡督行さん。目の届く範囲でと、たった100冊ほどの本を並べる空間に、愛する古道具も大切に置かれている。聞けば、古いもの好きの血は小学生の頃から流れていたという。
「叔父が譲ってくれた切手帳が面白くて、戦前の普通切手の色や柄に惹かれ、当時からお小遣いを全額投入していました」
 中学になると金貨。空き缶や古着を集めていた時期もあった。
「当時は根暗と思われるの

理屈よりも直感で。外国が日本の魅力を教えてくれた。|斎藤久夫

 ブランド〈TUBE〉代表であり、1970年代より洋服に携わってきたメンズファッション界の重鎮、斎藤久夫さんは、70〜80年代のロンドン、ニューヨーク、パリなど、海外で染付の器を買い集めた。
「若い頃は日本のものをそんなに愛していなかったんですけどね。ある時パリのマーケットでフランス人に鳥獣戯画の写しを見せられて、おまえにこの価値がわかるかと熱く語られ恥をかかされて。日本のものにそんなに価値がある

骨董の価値は値段ではなく、出合い頭で決まる。|原田マハ

 蓼科の自宅には、美術コンサルタントやキュレーター、そして今は作家としてアートに関わり続ける原田マハさん選りすぐりのものが揃う。「二度と会えない気がした」という楕円小皿は近江八幡の骨董店で見つけた。
「4枚セットで売っていたのですが、普通は5枚揃だからおかしいと思って尋ねたら、1枚はヒビが入って売り物にならないとのことでした。だからこれはおまけでもらったんです」
 4枚はパリに住む友人にプレゼント

古いものの表情や、朽ちた美しい風合いを楽しむ。|前田征紀

 ファッションの枠にとどまらない多様なプロジェクトを展開する〈COSMIC WONDER〉の前田征紀さん。伝統的な手法を採り入れたり、素材にこだわった服作りをしてきた彼は、この数年、古いものに魅せられて集めているという。
「きっかけは古布でした。手紡ぎや手織りの布で気に入ったものがあると、これで何かできればいいなと思って少しずつ集めています。これは骨董屋で見つけたもので、赤御幣が描かれています。御