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肖像画

The Five Senses: Smell (1637)| ヤン・ミーンセ・モレナール

 時は、オランダが世界的な影響力を振るっていた「オランダ黄金時代」。芸術が大きく躍進を遂げるなかで、ヤン・ミーンセ・モレナール(1610頃〜1668)という画家が登場しました。多くの肖像画を残したこの画家ですが、描く人物の顔や表情がちょっと変わっているんです。タイトルの通り「五感」は、彼の代表作シリーズ。「五感:嗅覚」という題名が付された上の作品もその一つです。子供のおケツを白い布で拭き拭きしてい

酒や食を突き詰めると、歴史や文化、芸術にも通じる。┃江口宏志●蒸留家

本の世界に身を置いていた江口宏志さん。4年前にドイツに渡り蒸留技術を学び、17年、閉園していた千葉県大多喜町にある薬草園を借り受け、その翌年〈mitosaya 薬草園蒸留所〉をオープン。オリジナルのオー・ド・ビー(蒸留酒)を完成させたばかり。16,000㎡の植物に囲まれ読んだものとは。

Seated Figure of Summer (1573)|ジュゼッペ・アルチンボルド

 近頃、写真や絵にしても、人物をモチーフにした作品はもちろんですが、「静物」というものが面白いと思うようになりました。モノがヒトのように見える、その瞬間に魅力があるのかもしれません。雑誌やカタログなんかを眺めていると、例えば、腕時計がぴっちりと照明を当てられラグジュアリアスに写っているさまは、化粧品や香水のCMで描き出される艶やかな女性モデルの姿となんら変わりはないのではないか、と。さて、上の絵で

盛って描くかリアルを残すか、 男たちの顔面決戦。

平安時代、礼拝や尊崇の対象として描かれたのが貴人や高僧の肖像画。やがて写実的な墨描きポートレート「似せ絵」を経て、中世には天皇や武士など権力者の肖像が描かれ始めた。
 時の大物の絵とあらば、求められたのはリアルな姿より、本人や発注者にとっての理想像だろう。抑えた表現で気品と威厳を描き出した《伝源頼朝像》はいかにも人格者に見える。《鷹見泉石像》は、蘭学の弟子(渡辺崋山)が師匠(泉石)を描いたものだか

荒ぶる幕末浮世絵師が 俺たちのヒーロー。| 歌川国芳

奇抜な絵も滑稽な絵も、はたまた気味悪い絵も、国芳の浮世絵はいつだってカッコいい。ワイドスクリーンいっぱいにどくろを描いた錦絵の、ただ事ではない迫力はどうだ。
 
英雄や豪傑を描いた武者絵で一気に名声を高め、三枚続の錦絵で人気を不動のものにした国芳は、幕府批判さえも軽々とやってのけ、江戸の庶民を喜ばせた。例えば1841~43年の天保の改革時。役者絵や美人画が禁じられれば、猫やガマガエルを役者に見立て

国民的絵画、降臨。

浮世とは当世のこと。今、この世で味わえる娯楽と享楽を描いた浮世絵は、自由で粋な元禄の空気を映す国民的エンターテインメントだ。原点は風俗画。初期は菱川師宣らの肉筆画や墨一色の摺り物がメインだったが、多色摺り木版の技術革新によって一気に大衆化。歌舞伎スターの役者絵や美人画は装いの流行発信源になり、歌川国芳が描く幕府批判の風刺画は庶民の喝采を浴びた。浮世絵が、上質なポップミュージックのように愛されている

はまの屋パーラー

 有楽町駅近くのビルの地下。夫婦が営む喫茶店〈はまの屋〉は名物のサンドイッチが愛され、近隣会社員らのオアシスだった。しかし2011年、惜しまれつつも45年の歴史に幕を閉じた。翌年、ビルオーナーからの依頼を受け、その歴史と味を引き継ぎ〈はまの屋パーラー〉として復活させたのが、コーヒーにまつわる店や様々を運営、プロデュースする会社〈バードフェザー・ノブ〉だ。
「初めて〈はまの屋〉を訪れた時のままの状態