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マガジンハウス

【チェコ女はモジモジし、バリ男にはロマンがある。】不意打ちで食らった大河ロマン。

 ドスの効いた大人が通うスナックや瀟洒な小料理屋の立ち並ぶ荒木町に、こんなに足を運ぶ人生が自分に訪れようとは、10年前には考えたこともなかった。大人としてまっとうに働いている意識の低い人間としてはうまく言えないが、東京の真ん中あたりの町は敷居が高いのである。そういえば、初めて文筆の仕事をしたのも本誌もそうだがマガジンハウスで、マガハは東銀座にあるので、笹塚の自宅から東銀座の放つ眩しい輝きに、「階層

平田牧場の金華豚ヒレかつ膳

 マガジンハウスの『ポパイ』web版でシティボーイに選んでもらっている私ですが、実は、一九七四年に山形県に生まれました。数年前、地元から母が上京したとき、一緒に食事に行ったのがコレド日本橋の〈平田牧場〉。〈平田牧場〉は山形県の会社なのですが、二人とも食べたことがありませんでした。めったにない母との食事なので、高級な「金華豚ヒレかつ膳」を注文。すると運ばれて来たのは、サクサクしたパン粉に、一口でかみ

テーマ〈圧力〉

宮沢 圧力といえば、取っ払いが減っていること。振り込みでも結局は俺の金だよ。でも取っ払いの喜びっていうものがあるじゃないか。あれが最近なくなってきている。その圧力をどうにかしてくれ。
やつい なくなってきてますね。マイナンバーを聞かせろってすぐ言われますから。
宮沢 マイナンバー、俺、知らないんだよ。教えてくれないね、渋谷区は。
やつい 本当ですか? 聞きに行ってないだけですよね(笑)。マイナンバ

松本隆・はっぴいえんどとその前の時代

岡本仁 はっぴいえんどの登場は、サウンドだけでなく、日本語でああいう世界観を表現できるという衝撃がすごかったと思います。だから松本さんの『風のくわるてつと』が出版されたとき、僕はむさぼるように読みました。松本さんが渡辺武信さんという詩人に影響を受けたという話を何かで読んだか、誰かに聞いたかしたんですけど、松本さんご自身は公式にそういう発言をしてはいなかった。『風のくわるてつと』に出てくる「詩人」が

朝食を食べにいく、ということ。|岡本 仁

 朝ごはんを食べに旅先で外に出かけた時の話を披露すると、「ああ、ホテルで食べたら負けだからね」と、ときどき友人たちがからかうように言っては笑う。いつ、どんなタイミングでこのフレーズを口にしたのか憶えていないけれど、もともとはぼく自身が発した言葉だ。
 どの街にも時間の流れ方には独特のテンポがあって、それが街の個性になっている。テンポは時間帯によって緩急があり、とりわけ朝のそれには、寝起きの長閑さと

海外ドラマを観るべき4つの理由。|談・町山智浩

今のアメリカのエンタメ界では、ドラマ出身のJ・J・エイブラムスなどが映画で活躍し、映画畑のスティーヴン・ソダーバーグ監督やマシュー・マコノヒーらがドラマに参入するといった地殻変動が起きています。ハリウッドで勝負するには組織作りが必須。でもドラマ界では、面白いストーリーが一本書ければいきなりトップが取れる。だから、経験値が浅いにもかかわらず、ヒットドラマを創る若手クリエイターも多く登場してきている。