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平凡社

木の聖なる力が、人々を救うと信じて。【聖樹・巨樹研究家】杉原梨江子

 世界中の木の神話や思想を研究。国内では戦災を生き延びた木を巡り、その逸話を執筆やセミナーで世に伝える。年間100本以上を巡る杉原氏が木に魅せられたのは、病で生きる希望を失った時、育てていたガジュマルに勇気づけられたことから。木と対峙する時は、まずは出会えたことへの感謝の挨拶に始まり、樹皮をくまなく観察。原爆や空襲などの傷痕から歴史を振り返り、木とともに生きてきた人に話を聴く。気に入ったら最低1時

【3月20日発売】大森克己の9年ぶりの写真集は、柳家権太楼の大ネタ『心眼』。

 淡いグレーの背景の上に、ぽつんと置かれた紫色の座布団。上手から和装の男が入ってきてその上に座ると、深々とお辞儀をしておもむろに話し始める。右を向き、左を向き、笑ったり泣いたり、急に怒りだしたり、優しく諭したり……。いつの間にか食い入るように男の顔を見つめている自分に気づく。

 写真家・大森克己による新しい写真集『心眼 柳家権太楼』。震災後に自宅付近から福島へと旅に出て撮った前作『すべては初めて

監修者が選ぶ 中川さん執筆・ゴールデンカムイがわかるブックガイド。

アイヌ自身が初めてアイヌの伝承をアイヌ語で書き綴った作品集。カムイを主人公にした「神謡」と呼ばれる物語が、ローマ字で書かれたアイヌ語と日本語との対訳で13編収められている。その美しい序文と、「銀の滴降る降るまわりに」という不思議なフレーズで始まるシマフクロウの物語は特に有名。何度読んでも新しい発見がある、アイヌ文学の永遠の古典。知里幸恵はこの一冊の本を書き上げて、19歳でこの世を去っている。