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審美眼

〈井尻珈琲焙煎所〉の井尻健一郎

「本日もいつもの路地裏でゆるりとお待ちしております」。毎朝のインスタグラムのストーリーに深煎りコーヒー豆の写真と一緒にポストされるのは、渋いジャズや男性シンガーソングライター、時々ロック。音楽好きの店主・井尻健一郎さんは、JR大正駅近くにあった喫茶店跡に約4年前に焙煎機を併設した店を始める。「ネルドリップもレコードも手間がかかるから好きなんです」と言って、彼がお茶のお点前のような所作でコーヒーをそ

【話題のチーム】骨董界に新風を吹き込む"古物商集団"を知っていますか?

どこか一般的な骨董やアンティークとは表情が違う。独自の審美眼で、時代や用途に固執しない商品を扱う古物商集団〈tatami antiques〉。代表の奥村乃さんを中心に6〜7人の流動的なメンバーが集める古物は、主に海外に向けて発信される。そして時に、それらをインスタレーションしてみせるその活動は、業界内でも異色。彼らは、紋切り型の骨董の世界を拓こうとする表現者でもあるのだ。奥村さんとメンバーの2人に

chibi

可愛らしい店名とは裏腹に、〈chibi〉は武骨でワイルドだ。荒々しい流木が店内にドスンと鎮座し、奥の棚には渋みのあるドライフラワーがぎっしり。店主の芳賀規良さんも“アニキ”のような存在で、彼の審美眼に惚れ込んで足繁く通うスタイリストやアパレル関係者が多いというのも深く頷けるぐらい、店内に並ぶ季節の花はどれも男の色気が漂う。ブーケを見れば一目瞭然。「テーマは無題。好きなものを気分で組み合わせました」

時計とスカーフ|マリオ・ミラベラ

ブルックス ブラザーズの元マスターテーラーを父に持つマリオ・ミラベラさん。1977年から同じブルックス ブラザーズに勤め、現在はマディソン本店に在籍。今年で勤続42年目となる。
「父はもともとイタリアで自身のショップを持ち、テーラーをしていた。50年代にはたくさんの人がスーツを着ていて、アメリカ人はヨーロッパのテーラーに仕立てを頼み、出来上がったものをアメリカに持ち帰っていた文化がある。そんな経緯

オイルドコートとデニム|ゴーチェ・ボルサレロ

パリのライフスタイルマガジン『ホリデー』から派生したアパレルブランド、ホリデーボワロのスタイルディレクターとして活躍するゴーチェ・ボルサレロさん。パリ16区のボワロ通りにフラッグシップショップも構え、地下にはヴィンテージ好きの彼が注力した古着のアポイントメント制ショールームも併設している。また最近では、フランスの男の子たちにハイファッションとカジュアル、古着をミックスしたお洒落を提案すべく『レティ

ジャン・ジレル

馬や羊が草を食み、ロマネスク教会が佇むブルゴーニュ地方の小村に、アジアの秘宝「曜変天目」を探求し続ける陶芸家、ジャン・ジレルさんと妻のヴァレリー・エルマンさんが住まう。

「ここは、昔から煉瓦作りをしていた土地。まずはこの環境を見てほしい」と、丘陵を見晴らすテラスでジレルさんは言う。鉄分の多い煉瓦の材料の赤土と粘性の高い黄土に恵まれ、豊富な湧き水を湛える井戸もすぐそばに。森林整備も兼ねて、裏山の豊