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新宿区

時を経ても色褪せない、ある活動家の遺稿。

日米安保条約改定やベトナム戦争激化のさなか。1970年、学生運動に没頭する若者たちが創業したのが〈模索舎〉だ。ゆえに社会主義やアナーキズムなどの政治・思想系の書物が棚を埋め、加えてサブカルチャー本や漫画、ミニコミやZINEも豊富に取り揃う。

共同運営者の榎本智至さんの2018年の一冊『[新版]黙って野たれ死ぬな』は1975年、29歳で焼身決起した船本洲治の遺稿集だ。「東京・山谷や大阪・釜ヶ崎で日

レコード屋巡りしている時の休憩場所。|坂本慎太郎

 学生時代からレコードや楽器、本など、欲しいものがすべて揃う街といえば新宿でした。今は減ってしまいましたが、1980年代にはたくさんレコード屋が集まっていたので、よく一日がかりで回っていたんです。当時から、買い物の途中に〈らんぶる〉
に寄り、コーヒーを飲んでいました。地下1階へ下りるとすごく広くて天井も高い。とにかく居心地がいいからくつろげる。最近は暑い夏の時期、サクッと1杯だけビールを飲みに入り

珈琲専門店 預言CAFE 高田馬場店

 2007年にオープン以来、日々クチコミで賑わう店内は、明るいインテリアにロック調の賑やかな賛美歌が流れるポップな雰囲気。女性も多いが男性のお客さんもちらほら見える。こだわりの自家焙煎スペシャルティコーヒーはじめ、飲み物を頼むと一対一で預言を無料で受けられる。お店のスタッフはみんな預言ができる。オーナーは、アライズ東京キリスト教会の牧師であり、音楽家、預言者の吉田万代さん。「主が言われます。わが愛

日常の記録写真が膨らませるものは何か。|森 栄喜

 散らかった部屋のベッドの上で。西日が差し込む駅前で。通りがかった夜の公園で。写真家・森栄喜が親しい友人やパートナーを1年間撮り続けた『intimacy』に写し出されているのは、なんてことはない、東京ではありふれた日常風景だ。にもかかわらず、我々がそこに息が詰まるほどの刹那を感じてしまうのはきっと、“社会の抑圧”や“作者の葛藤”などの言葉を並べ勝手に物語を見出そうとするからなのかもしれない。きらき

力道山の愛した店。

 昭和40年代まで渋谷に聳え立っていた、伝説の複合施設リキ・スポーツパレスの2代目総料理長を務めた力道山お抱え料理人、高梨正信さんが腕を振るう洋食屋〈香港〉。興行のプロモーターを引き受けるなど、日本のプロレス史とともに歩んできた彼のもとには、今も錚々たる顔ぶれのレスラーが通う。力道山が最も愛したメニューは、牛肉450gを使った1ポンドステーキをレアで仕上げたもの。東京人の舌に合う飽きのこないオリジ