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西部劇

大前粟生『回転草』の綾小路(回転草)

名前:大前粟生『回転草』の綾小路(回転草)

症状:家から笑い声が聞こえてくる。(中略)家庭の光が漏れてきて、僕に染み込んでくる。これから先、僕がこの光を直に浴びることはない。

備考:『たべるのがおそい』で反響を呼んだ表題作ほか、小説家デビュー作となった「彼女をバスタブに入れて燃やす」など、受賞作を含む全10作。書肆侃侃房/1,500円。

『のど自慢』に出たら、鐘三つが鳴ったんですよ。|里見浩太朗

中学・高校時代も富士宮に住んでいて、中学からはテニスを、高校2年から音楽を始めました。西部劇洋画が入ってきた頃で、日本映画はというと時代劇です。チャンバラには興味がありました。小学校4年生の頃に、疎開先の村の小さな神社でお祭りがあって、お芝居をやっていたんです。森の石松の立ち回りを見て、「チャンバラってかっこいいな〜」って。家に帰ったら寝間着の着物の裾をキュッと固めて、腰に物差しを差して、刀を振

塚本晋也

映画『鉄男』『バレット・バレエ』『野火』。都市や人間の暴力性を多分にはらんだ映画を数多く撮ってきた塚本晋也監督。しかしその強面なイメージとは裏腹に「唯一観ることができないジャンルの戦場映画」があるらしい。もともと「映画は勉強のために観たことはなく、ただ興味の赴くまま観るだけ」というタイプ。そのため、まだ観てない名作は少なからずあるようだが、その中でも「どうしても観ることができない戦場映画」とは、い

立川志らく

洋画を落語に翻案する、立川志らくさんの「シネマ落語」。1995年からの演目はすでに70に上る。『タクシードライバー』は「人力車」に、『ゴースト/ニューヨークの幻』は「幽霊 江戸の幻」に。登場人物は八っつぁんや与太郎になる。何度も繰り返し観て物語を編むことになるから、自ずと好きな作品が選ばれる。
「芸術映画みたいな難しい作品は好きではない。王道といわれるものがいいですね。一番は『ゴッドファーザー』シ

松本隆・はっぴいえんどとその前の時代

はっぴいえんどの登場は、サウンドだけでなく、日本語でああいう世界観を表現できるという衝撃がすごかったと思います。だから松本さんの『風のくわるてつと』が出版されたとき、僕はむさぼるように読みました。松本さんが渡辺武信さんという詩人に影響を受けたという話を何かで読んだか、誰かに聞いたかしたんですけど、松本さんご自身は公式にそういう発言をしてはいなかった。『風のくわるてつと』に出てくる「詩人」が渡辺さん

実話に基づきながら、事実の再現にとどまらない、2つの優れた映画。

 実話を映画化した作品が、単なる再現フィルムにとどまるのならつまらない。あくまで“Based on a True Story”。実話に基づきながら、新たな解釈や発見、時に空想が加わってこそ、それは観るべき映画になる。
 クリント・イーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』は、9.11後のイラク戦争に従軍し、米軍史上最多の160人を射殺した“伝説の狙撃手”クリス・カイルの実体験を映画化した。主題

閉鎖

 城壁によって外部と隔絶され、閉鎖された状況下で繰り広げられるアクションやサスペンス。『進撃の巨人』の醍醐味はここにもある。
 外からやってくる敵を侍たちが村で迎え撃つ『七人の侍』('54)は、スティーヴン・スピルバーグやジョージ・ルーカスらにも影響を与えた日本映画の金字塔。堀と柵によって野武士の侵入を防ぎ、要塞化した村で敵を撃退する奇襲作戦の数々は、迫力ある斬新なアクションシーンを生み出した。

片岡義男と、2度目の週末の午後。

 作家・片岡義男がデビュー40周年を迎える。1974年、「白い波の荒野へ」でデビュー後、『スローなブギにしてくれ』『彼のオートバイ、彼女の島』『ボビーに首ったけ』に代表される角川文庫シリーズ(通称「赤背」)が全国の書店に並び、映画化作品もヒット。80年代初頭には一躍世に知れ渡る存在となった。
 その活躍の場は文学界のみにとどまらない。作家としての成長期には創刊されたばかりの『POPEYE』『BRU

映画的な興奮と社会的な視点を兼ね備えた作品作りを目指して。

 2014年、地球は氷河期を迎え、人々は永久機関を持つ列車“スノーピアサー”に乗り込んだ。それから17年後。生き残った全人類を乗せた列車の中で、虐げられた貧困層による反乱が起きる。ポン・ジュノ監督による『スノーピアサー』は、閉ざされた列車という空間の内部で、人類が生き残りを懸けて凄惨な闘いを繰り広げる、まあ大袈裟に聞こえるかもしれないけど、数年に1本あるかどうかの優れたSFアクションだ。来日中のポ

テーマ〈オリンピック〉

やついいちろう 芸人たちが仕事にありつこうとやんややんや始まってますよ。
宮沢章夫 その人たちに言いたい。絶対にダメだと。エネルギーをかすめ取られるだけだから。
やつい ミュージシャンまで“浮かれ”が始まってますからね。競技のテーマ曲を作ろうみたいに。
宮沢 そうか、乗ろう! ニッチなところを狙おう。乗馬はどうだ。
やつい 実は、うちのマネージャーがやってるんですよ。
宮沢 一つ言っておくけど、ふ