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言語学

監修者が選ぶ 中川さん執筆・ゴールデンカムイがわかるブックガイド。

アイヌ自身が初めてアイヌの伝承をアイヌ語で書き綴った作品集。カムイを主人公にした「神謡」と呼ばれる物語が、ローマ字で書かれたアイヌ語と日本語との対訳で13編収められている。その美しい序文と、「銀の滴降る降るまわりに」という不思議なフレーズで始まるシマフクロウの物語は特に有名。何度読んでも新しい発見がある、アイヌ文学の永遠の古典。知里幸恵はこの一冊の本を書き上げて、19歳でこの世を去っている。

現代言語学の父、チョムスキーとは何者か。

 言語学、哲学、政治学、社会学……と多岐に及ぶ言論活動を、半世紀以上にわたって繰り広げるノーム・チョムスキー。そんな現代の“知の巨人”の珍しい来日の機会となれば、誰だって生で聴いてみたいものである。3月5日、6日の2日間にわたって上智大学構内で行われた連続講義は、予約開始から早い段階で満席。当日は空席待ちの長い列もできた。
 1950年代に「生成文法理論」を提唱して言語学の世界を大転換させたチョム

満員の注視のなか、知の巨人登壇。|ノーム・チョムスキー

 なかなか春の足音の聞こえてこなかった今年。突き刺すような寒さの残る3月のある日、上智大学内の階段状の講義室だけは、春を通り越した夏のような熱気に包まれていた。言語とは、環境によって習得するものではなく人間にもともと備わる特性だとする「生成文法理論」を20代より展開し、言語学とその周縁分野にまで大きな変革をもたらした“現代言語学の父”チョムスキーによる連続講義が行われたのだ。言語学・政治学・哲学な