キーワード

住宅街

造園家、齊藤家の1年。

天井の高い、半地下のリビングダイニング。背高の窓の外では、さまざまの木々が思い思いに枝葉を伸ばす。森の大木をくりぬいた中から外を眺めているような、不思議な安心感が訪れる。「昔からずっとここに住んでいたみたい。転居してすぐから、新築とは思えないほどしっくり落ち着きました」と、家主の齊藤太一さんが話す。
〈SOLSO FARM〉をはじめとする農場やショップを営み、造園家として活躍する齊藤さん。土地探し

緑の森を散歩しながら地元客の通う店まで。

玉川通りの向かいにひっそりと立つ骨董店。李朝や日本の陶磁器をメインにオランダのデルフト焼など西欧のものも揃え、時代は14〜19世紀が中心。染付皿や向付、杯、花器など30代の若き店主が見立てる品は、どれも道具としての美しさが宿る。価格帯も数千円〜と手の届くものが大半。鑑賞用の美術品だけではない、実際に使う喜びに出会える店だ。

【大山】「ホーボー」の2人、 大山の商店街を歩く。

江戸の五街道の一つ、中山道の江戸から1番目の「板橋宿」(現在の板橋区仲宿周辺)は、旅人たちで大きな賑わいを見せた宿場町。現在の大山駅から西へ延びる「ハッピーロード」はその中山道から分岐した(旧)川越街道に沿って自然発生的に生まれ、第二次大戦後に発展した商店街。周辺には富士山へ通じる富士街道、鎌倉へ通じる鎌倉街道なども交差しており、まさしくジャンクションとして人々が行き交ったエリアだった。

音空花店

外観は可愛い古民家風。店内には女性店主らしき姿が見えるが、扉を開けると強烈なギャップに誰もが腰を抜かすだろう。爆音でロックが流れ(取材時はThe Smithsの「Panic」)、壁の色も漆黒! 聞けば店主の川瀬涼子さんは元映像美術で、人生好きな音楽と花に囲まれたいと一念発起して昨年開店。「ブーケにも毒っ気、入れちゃうんですよね」と言う通り、深紅のスカビオサと黒ずんだバラを明るい色のラナンキュラスと

ドン・エリ

熊本の住宅街に人を呼ぶロースター併設のコーヒースタンド。オープンは2014年。生豆のポテンシャルを引き出すことはもちろん、自分のカラーも思い切って出すようにしたいというのが店主の馬渡拓真さんの焙煎に対する考え方。今、注目のホワイトハニープロセスで精製される「ドン・エリ」は、ジャスミンのような香りとティーライクで軽やかな飲み口を表現したスルスル系。「店主の人柄が出ているかのような優しい口当たり。チェ

手廻し焙煎機と深煎り。あの名店の系譜を継ぐ、若き店主が目指すもの。

昨年11月、高円寺の住宅街にひっそりとオープンしたコーヒー店。わずか4・7坪の店内に座席は7席のみ。店主の飯田優人さんは、コーヒー愛好家ならご存じであろう、恵比寿の〈珈琲 トラム〉出身。2013年12月に店を閉じた〈大坊珈琲店〉の最後のスタッフの一人・古屋達也さんが開いた店であり、手廻しロースターによる深煎り焙煎とネルドリップという、名店の流れを受け継いだ店だ。そこで経験を積み、昨年8月31日に〈

日々黙々と丁寧にハンドピック。

住宅街、宮の森に佇む小さな焙煎所。店に入ると正面に、店主・星野博さんが豆のハンドピックをする姿がある。東京の名店〈カフェ・バッハ〉の田口護さんの下で修業して、ここで開業したのが2002年の3月。今年で17年目となる。敢えてコーヒーのレベルが高いと聞く札幌を選んだという。良いコーヒー・おいしいコーヒーとは、良質な豆を入手して丁寧にハンドピックし、適正な焙煎をして、最後にも丁寧にハンドピックすることが

まさに知る人ぞ知る、宅配自家焙煎。

札幌市西区西野の住宅街の一軒家。車庫横の半地下のような細長い小部屋は、縦に2つの部屋に分かれている。奥が焙煎室で、手前が焙煎後の作業室。使い込まれた機能的な道具類が動線に沿って美しく並ぶ。この空間の主は杉谷昌樹さん。前職はコーヒー豆卸の営業マンだったが、ちょっとした興味から買った1㎏の焙煎機が杉谷さんの進む道を変えた。知人に分けた豆が評判を呼び、17年前に〈杉屋珈琲〉として独立。当初は美容室、カー

DAY1:お薦めの コインロッカー。

かつて。街の中心には聖堂がすえられ、秩序の光は祈りの場から発していた。現代といえば、駅に銀行にショッピングモールと、効率よく暮らすことが何よりも優先された配置となっている。だから、ともすれば生産サイクルから振るい落とされてしまいがちな秘めやかな教会や、風土が生んだ美術家、建築家の作品なんかが暮らしの中へ自然に紛れ込む札幌は貴重な街だ。歩くもよし。地下鉄もよし。トラムもよし。疲れたなと足を止めれば、

静謐な白の空間で見つける、北国らしい機能美。

閑静な住宅街の円山地区。白が印象的な建物の1階に、凜とした白の空間が広がる。オーナーの吉田真弓さんがセレクトした器やアンティークの小物、雑貨などがセンス良く並べられ、そのどれもが上質であることは一目瞭然。白にこだわり、質感の良いものを選び抜く吉田さんの確かな目が、感度の高い人々の心を惹きつけている。北海道のクラフトで扱っているのは、スウェーデンで北欧の木工芸を学び、札幌近郊の当別町に工房を構える木