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カナダ

オリンピックが近づいているからこそ、 観ておきたい、あの競技の映画。

監督は馬術の元カナダ代表、脚本・主演者も競技経験ありという筋金入りの馬好きが結集したのが本作。名馬ジャップルーと騎手ピエール・デュランの実話を基に、ロスとソウル五輪も豪華に再現。オリンピックで唯一、動物と共に挑む競技であり、性差や年齢に制限されないスポーツの奥深さを知るべし。

小野正嗣『九年前の祈り』の安藤さなえ

名前:小野正嗣『九年前の祈り』の安藤さなえ

病状:そのミミズは本物のミミズとちがって幼子のなかにあった感情や知性の土壌を豊かにしてはくれなかった。まったく逆だった。だからミミズが出てくるのを見ると恨みはつのった。

備考:引きちぎられたミミズのように大騒ぎする子を持て余すシングルマザーのさなえ。その胸にかつての言葉が蘇る。芥川賞受賞作。ほか3編を収録。講談社文庫/620円。

Untitled(James Osterberg, 1970),(2006)|ティム・リー

 私の特技はイナバウアー(く、苦しい……)! でも残念ながらそうではありません。タイトルにある“ジェームズ・オスターバーグ”という人物。実は元祖パンク野郎、イギー・ポップの本名です。明らかに画像加工ソフトを使い、仕込まれたこの写真作品は、1975年生まれの韓国人、ティム・リーというカナダを拠点に活動するアーティストによるもの。作品にしばしば本人が登場するのも特徴です。それにしてもガチでこのポーズを

クローネンバーグとベケットの刈り上げ。

 前回紹介したデイヴィッド・クローネンバーグの小説『CONSUMED』(どこか邦訳を是非に!)には、サルトル、ボーヴォワールから、フィリップ・K・ディック(の『聖なる侵入』)まで、実に多ジャンルから多くの人名がゾロゾロと登場しますが、たとえば、アイルランドの作家、サミュエル・ベケットなどの人名の登場は、あきらかにクローネンバーグの知的趣味、嗜好をそのままぶち込んだ印象があります。というのも、クロー

クローネンバーグのエロえぐい処女小説

 えぐい。これほど先端メディア活用で面白く、しかしながら内容はえぐい、としかいえない、つまり、まさしく、これまで映画で培ってきたイメージ、いや、それ以上を活字として露悪的に展開して『CONSUMED』を書いてしまったのが、変態王デイヴィッド・クローネンバーグです。特に興味ぶかいのは、主な舞台が日本ということなのですね。『ヴィデオドローム』でも、架空ジャパニーズ・ポルノ『サムライ・ドリームス』を登場