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集英社

平山夢明

 ヅカ石ヘド彦。誤記ではない。ヅカ石は、「元漫才師で今は主にグルメリポーターをやっているオーバーオールのデブ」。小説『反吐が出るよなお前だけれど……』では、「ラーメン屋〈中華コリーダ〉」を、彼がディレクターと取材のための試食に訪れる。もとより店員夫婦もただものではない。「コイカタオオメノブタマシ?」、そして、「どぶどろ? どぶどろのぶろどろ?」「どぶどろましましのどろどろましましぶろぶろ?」と、ど

違いや共通点を知る、交流や対話で心を開く。|村上虹郎

 人との対話のなかで、自分の価値観を自分の言葉で人にぶつけた時に、考えがより明確になる気がします。その時の相手の反応によって気づきがあることも。対話とは、人の常識と自分の常識は違うということに気づけること。そして他人との共通点を見つけられること。その実践の場として、海外で日本とは違う文化や人に出会い交流することは、とても良い機会だと思います。友人と散歩をしながらたわいもない会話をすることもたくさん

「褒められる前に、褒めちゃうよ」

 ないないない、それはない、噛みちぎった耳をポイと吐き捨て、テンポを鈍らせ進んでいくよ。いつまで待っても、電車は来ないし、明日も来ないだろう。でもね、手を叩いていれば、目の前の線路は延びていくはずだ。先はまだ長いし、終わりはいつまで経っても見えてこないだろう。でもね、止まっちゃ駄目だ。転んでも何事も無かったように起き上がれ、そんでもって、明日のために手を叩きながら進んで行くのだよ。

いとうせいこう「鼻に挟み撃ち」の(自分が鼻だと自覚している) 私

名前:いとうせいこう「鼻に挟み撃ち」の
(自分が鼻だと自覚している) 私

病状:マスク男の話を聞くうち、ああ私こそが彼の鼻だと私には突然、了解されたのだった。

備考:街頭で演説をするマスク男と、それを聞く「鼻」の私。ゴーゴリや後藤明生を引用しながら構築されるマジックリアリズム。2014年芥川賞候補作。集英社/1,200円。

「この港町、ブルースが聞こえない」

 出会いと別れ、咽び泣く汽笛、トテラポッド? テトラポッド? どっちかわからなくなっちまった。おれはコートの襟を立てて、昨晩、この港町にやって来た。哀愁をふくんだ風が吹き、出会った女は霧の中に消えていった。煙草に火をつけ、煙をはきだす。ため息が出ちまった。涸れた心を涙が濡らす。男だろ、涙はいけねえ。目をつむって歩いていたら、海に落ちてしまった。アンコウを釣ってきた漁師に助けられた。

師匠を持てば大丈夫。|水道橋博士

 園子温が彼の著書『非道に生きる』で言ってることでもあるんだけれど、人間、何歳になっても人生のロールモデルが必要なんです。20代のときは30〜40代の、50代になれば60〜70代の、自分の人生が引っ張られる誰かの人生のストーリーを追いかけていたい。“師匠を持つ”という概念に近いと思う。そういう意味で、僕はずっと(ビート)たけしさんを追いかけているんです。それは、ビートたけしのストーリーを記すためで