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新しいホームドラマは、こうして生まれた。|『俺の話は長い』

 昨年の秋クール、ドラマ好きの間で話題になった連ドラがあった。『俺の話は長い』。脚本は金子茂樹。生田斗真演じるニートの31歳男性の満が、屁理屈をこねながら母親の住む実家に居座り続けるも、姉家族との触れ合い、というか、バトル(口論)を通して、自立するきっかけを見出そうとするホームドラマである。これが見事昨年の向田邦子賞に輝いたのだ。

「受賞の連絡をもらった日が、ちょうど緊急事態宣言が出た日だったの

【話題の本】レティシア・コロンバニの2作目『彼女たちの部屋』邦訳版が近日発売。

 フランスで100万部を超えるベストセラーとなり、折しもその頃世界的に拡散した「#MeToo運動」の中で、フェミニズム小説としても高い評価を受け、その後日本でも出版され話題となった『三つ編み』の作者レティシア・コロンバニの待望の新刊『彼女たちの部屋』の日本語版が間もなく刊行される。コロンバニは、それまでもオドレイ・トトゥ主演の『愛してる、愛してない…』などの映画監督や女優として活躍していたが、初め

脚本家・渡辺あやが描く、「壁」の中と外。

 朝ドラの名作『カーネーション』や映画『ジョゼと虎と魚たち』などの脚本で知られる渡辺あや。昨年末に放映された『ストレンジャー〜上海の芥川龍之介〜』は「4K/8K」のスケールの大きな作品だったが、一方で渡辺はここ数年、NHK京都制作のローカルな作品にも携わってきた。

「昨年『センス・オブ・ワンダー』というドキュメンタリーを作ったときにも考えたことなんですが、自分が京都という場所が特別だなと思ってい

【2月28日公開】『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』

 今、世界中の映画人が熱視線を注ぐ、ビー・ガン監督をご存じだろうか。2015年『凱里ブルース』で長編デビューし、中華圏映画のアカデミー賞とされる「金馬奨」の最優秀新人監督賞を最年少で受賞。ギレルモ・デル・トロやジョナサン・デミらも推す、勢いのある新鋭監督だ。

 ビー監督のキャリアは、本人いわく「たまたま進学した」映像関係の大学から始まった。

「多くの映画に触れ、直感的に、自分は“映画を撮るべき