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【9月4日公開】ラストベルトの片隅で、ありのままの世界を映す。|Bing Liu『行き止まりの世界に生まれて』

監督:ビン・リュー/アメリカ中西部の閉塞した田舎町に育った3人の少年、キアーとザックとビン。彼らは大人になり、カメラの前で率直な、苦しい胸の内をあらわにする。彼らが受けてきた虐待や、自身が加えている暴力について。彼らの個人的な出来事を通して、アメリカの現実を鋭く射貫くドキュメンタリー。9月4日、シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開。

ハイウェイ1を下る、ビッグ・サーを再訪するために。

 ビッグ・サーのことを一番最初に知ったのはいつだっただろう? 『路上』を書いたジャック・ケルアックを読んだ時か、それともインドでアメリカ人の老ヒッピーから聞いたのが先だったか。90年代にはまだ60年代から70年代初頭をヒッピーとして暮らした人たちが世界各地にいて、いろんな昔話を聞けたものだった。そんな中にジャック・ケルアックの追悼式に出た人がいて、それがビッグ・サーであったということを聞いたことだ

「破壊と創造」の痕跡に地球の摂理を見る。

「ハワイへ行きたい」と言うとき、人はどんな光景を思い浮かべているのだろう? ご機嫌なサーファー。ゴルフ場の青々とした芝生。フルーツ山盛りのアサイーボウル。道の脇にこぼれるように咲くハイビスカス。ビキニ姿のおばあちゃん。免税店のすんと冷えた空気を思う人だっているかもしれない。訪れる誰もが、それぞれの楽しみ方と過ごし方を見つけられる場所。世界のどこでも本来はそういうものだろうけれど、太平洋にぽつんと浮