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インキンタムシが極貧時代を助けてくれた。| 松本零士

上京して5、6年は本郷三丁目に下宿をしていました。ちょうど学生運動が盛んになる頃ですよ。最初は少女漫画が新人を受け入れていて、『少女倶楽部』の連載をやっていました。そのうち女性漫画家たちが出現してきてですね。うちの妻もそうですし、いろんな若い女性がね。編集部から教えてくれと言われて教えたんですよ。ところが男は全部、クビになっちゃった。その後、週刊の青年誌ができて、『セクサロイド』とかを描きながら青

水木しげるの未発表原画21枚が、ついに書籍化!

 2015年11月30日、日本を代表する漫画家である水木しげるが、93歳でこの世を去った。小さい頃、お化けや妖怪、地獄の話をしてくれたお手伝いのおばあさんの影響で、妖怪の世界に興味を持った。爆撃で左腕を失った太平洋戦争時、水木はその壮絶な日々の中で妖怪を見たと話し、のちの漫画人生で妖怪を主に描いていくこととなる。58年に『ロケットマン』で漫画家デビューした後、『ゲゲゲの鬼太郎』や『河童の三平』『悪

時を経ても色褪せない、ある活動家の遺稿。

日米安保条約改定やベトナム戦争激化のさなか。1970年、学生運動に没頭する若者たちが創業したのが〈模索舎〉だ。ゆえに社会主義やアナーキズムなどの政治・思想系の書物が棚を埋め、加えてサブカルチャー本や漫画、ミニコミやZINEも豊富に取り揃う。

共同運営者の榎本智至さんの2018年の一冊『[新版]黙って野たれ死ぬな』は1975年、29歳で焼身決起した船本洲治の遺稿集だ。「東京・山谷や大阪・釜ヶ崎で日

闇を塗り込め、光を描く。 墨の濃淡が新しい世界を創り出す。

森泉岳土ほど、漫画の道具と描き方を説明し続け、説明され続ける漫画家もそういないだろう。水と墨と爪楊枝と割り箸。知っている材料を使って見たことのない景色を描くその方法は、水彩紙に写した下絵を水でなぞることから始まる。紙の上で揺れる水に墨を垂らしたら、爪楊枝や割り箸を当て線を描き込んでいく。気の遠くなるような時間をかけるこの工程を経て、絵はPCに取り込まれる。この時点では多くの絵がパーツごとにバラけて

注目を集めていたプラダの コミックコレクション が ついにローンチ!

昨年9月にミラノで行われた、プラダの2018年春夏レディスコレクション。この時に話題となったのが、オノ・ナツメやブリジッド・エルバ、ジョエル・ジョーンズなど、9名の女性漫画家やイラストレーターが描く活発な女性像が、ウェアやアクセサリーなどにプリントされたコミックコレクションです。これは多くの顔や無数の側面を持つ女性のストーリーを、コミックを通してアイロニックに語り、その人間らしさと個性を表現したも

平山夢明

 ヅカ石ヘド彦。誤記ではない。ヅカ石は、「元漫才師で今は主にグルメリポーターをやっているオーバーオールのデブ」。小説『反吐が出るよなお前だけれど……』では、「ラーメン屋〈中華コリーダ〉」を、彼がディレクターと取材のための試食に訪れる。もとより店員夫婦もただものではない。「コイカタオオメノブタマシ?」、そして、「どぶどろ? どぶどろのぶろどろ?」「どぶどろましましのどろどろましましぶろぶろ?」と、ど