
教科書掲載映画。
著者である大学の先生や、出版社、そして文科省のチェックを経て掲載される。それが、教科書に載った映画である。いわば、幾重ものお墨付きを得た映画といえるだろう。観終えた後にはきっと教養も高まっているはず?
著者である大学の先生や、出版社、そして文科省のチェックを経て掲載される。それが、教科書に載った映画である。いわば、幾重ものお墨付きを得た映画といえるだろう。観終えた後にはきっと教養も高まっているはず?
『もらとりあむタマ子』で前田敦子さん扮するタマ子は、「ダメだな、日本は」とかぶつくさ言いながら、日がな食べて寝て漫画ばかり読んでいる自堕落な女の子。しかし、父親に再婚話が持ち上がると、それまで気づかなかった父への思いに戸惑いを見せる。まるで原節子扮する紀子が、『晩春』で笠智衆扮する父に複雑な思いを抱くように。
山下敦弘監督と、大学時代からコンビを組む脚本家の向井康介さんと一緒に、小津映画のことを
主演する映画『もらとりあむタマ子』は、父が一人で暮らす甲府に里帰りし、ぐうたらな日々を過ごしているタマ子の物語。そのぐずぐずぶりに笑い転げていると、不意をつくように、映画は互いを思うタマ子と父の愛情に焦点を合わせていく。あ、これは何かに似ている。そう思ってよくよく考えると、これは父と娘の絆を描いた小津安二郎の名作『晩春』によく似ているのだ。「私、原節子さんが大好きなんです。特に『晩春』で“汚らわ
小津映画観賞後、人はなぜか饒舌になります。もしかしたら今までご紹介した入り口の扉を
すべて開けてしまうからかもしれません。そして、この2人もそうでした。小津の入り口、最後は観賞後です。
絵は役者ほどにものを言う。あるいは絵は大道具、小道具の要である。その存在感、雄弁さ。
後期作品はカラーになり同時代の画家との親交も深まった。貴重な作品を借り出し、贅沢に使っている。
母、妻、娘。小津安二郎にとってのミューズだった原節子をはじめ、日本を代表する名女優たちが
数々の小津作品を彩った。まばたきの回数まで細かく指示した監督のもとで輝く、銀幕の美女たちを紹介。
1 生まれ 2 初小津映画 3 小津映画出演本数 4 小津映画のはまり役
テレビ的なドラマの手法は、すでに小津映画で確立されていたという見方もある。
時代と寄り添いながら脚本を執筆してきた山田太一さんが感じた、小津安二郎の創作と苦悩とは。
貴一と一緒の写真がないと言って
病床の小津先生を説得して撮ったのが、
生前最後の写真になったそうです。
首に包帯を巻いたまま僕を膝の上に抱いてくれて。
歴史は人を美化したり、英雄視したりしてしまうけど、
僕が聞いて知っているのはセンスがよくて、
お酒が好きな等身大の小津安二郎です。
中井貴一