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とんかつ

とんかつ大関

〈大関〉という店の名前は「横綱」という最上位ではなく、未来に昇格する“のびしろ”を残すという意味から名づけられた。と、店に貼られた“力士カレンダー”を見て、勝手に想像してしまっていた。ところが、レジに立つご主人に、店名の由来を尋ねると「苗字が大関なんだからしょうがないだろう」と早口で言われてしまった。ただし、大関好司さんは昭和9(1934)年、両国生まれ。「本場だからね」とニヤリと笑う。店には、

蓬萊屋

かつは絶対ロース? ふふ、何を言ってんだか、ヒレに決まっているじゃないか。はいはい、ヒレかロースか議論は置いといてこちら〈蓬莱屋〉は大正元(1912)年創業。上野松坂屋の脇の屋台からスタートし、昭和3(1928)年、現在の場所に移転した。先代の山岡吉孝さんは先々代の娘さんの婿養子だった。
〈蓬莱屋〉は創業当初から、ヒレカツ一本に絞って展開してきた。使ってみてほしいと肉屋が持ってきたヒレ肉をカツにし

「むこうに見える光に 身を投じてみるかい?」

 肉屋で豚肉を買う。八百屋で生姜と玉葱を買う。乾物屋で和がらしを買う。今晩は美味しい豚の生姜焼きを作るつもりだった。しかし買い物をすませて、アーケードを抜けて行くと、向こうに光が見えた。もしかすると、あそこが、あの有名な、とんかつ天国の入り口かもしれない。わたしは後悔した。すでに豚の生姜焼きの食材を買ってしまっていたことに。いまから、とんかつに変更したいが、八百屋のキャベツは、すでに売り切れていた

運動に、生き物の世話に、多忙な朝は、体のことを考えた和食と青汁で。|小沢一郎

 起床は毎朝6時。起きたらまず“結んで開いて”を800回やって、足をバタバタさせる体操をしてから、青汁を飲んで散歩に行く。朝食をとるのは、散歩が終わった7時半から。
 朝食の時間はせいぜい20分間かな。テレビでニュースを観ながらさっと食べる。ご飯と味噌汁に、煮付けや干物などを小皿で少しずつ、3、4品。たいてい出されたものを食べるだけだけど、リクエストするのは豆腐の味噌汁。味噌汁はお椀に山盛りよそっ

やっぱり、ラガーでしょ。

 今回は私の話をさせていただく。スポーツジャーナリストは酒場に詳しい。みんな、試合後は呑む。呑むに決まっている。私の経験から「世界のベスト酒場シティ」を3つ挙げるとするなら、カーディフ(ウェールズ)、シドニー、ボストンの3都市。噂ではダブリン(アイルランド)がいいらしい。
 日本に目を転じると、京都の酒場が楽しい。気に入った店が、季節の移ろいによって佇まいを変えていく。それに  京都のお店の人はラ

とんき

 白地に黒々とした力強い筆致で「とんかつ」と染め抜かれた暖簾をくぐって店に入ると、中の印象は広く、明るい。約40脚の椅子がぐるりと囲むコの字形カウンターはヒノキ製。まるで昨日開いたばかりの店のように、シミ一つなく美しいし、おのおのの持ち場に就き黙々と仕事をする調理人たちの白衣もまた、パリッとしていて清潔感にあふれている。
 初めてだと面食らうのは、壁際に順番を待つ人の姿がズラリとあっても、入るなり