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珍奇鉱物図鑑「ベリル」5種を紹介。色によって様々な通称を持つジェムストーン

透明感のある宝石質で美しい鉱物が、自然界に存在するありのままの姿。本来の結晶の様子や、他の鉱物と共生することで織り成すその景色は、まさに自然が生み出す芸術だ。その中でも特にハイクオリティな標本“ファインミネラル”たちを集めてみた。

photo: Tetsuya Ito / text: Shogo Kawabata / special thanks: PEANUTS MINERALS, USK MINERALS, private collectors

Beryl(ベリル)とは?

ベリルはその色の要因となる含有物によって呼び方が変わる。例えば、鉄を含むブルーのものはアクアマリン、クロムを含むグリーンのものはエメラルドとなる。つまり、アクアマリンもエメラルドも同じ「ベリル」という鉱物なのだ。透明感があり硬度も高いことから宝石として加工されることも多い。

アクアマリン
Beryl var. Aquamarine

アクアマリン
鉄に由来するブルーのベリルをアクアマリンとも呼ぶ。世界中で産出するが、ブルーの濃いブラジル産は特に人気が高い。これは表面が溶けた蝕像といわれる形状で、氷山のような景色を持つ。74×55×34mm。

ヘリオドール
Beryl var. Heliodor

ヘリオドール
鉄に由来する黄色から黄緑寄りの色合いのベリルをヘリオドールと呼ぶ。良質な結晶を産出するウクライナ産は、表面の一部がトゲのような蝕像となるのが特徴的。90×37×23mm。

エメラルド/カルサイト
Beryl var. Emerald with Calcite

エメラルド/カルサイト
クロム、またはバナジウムを含有することでグリーンに発色するベリルは、エメラルドとも呼ばれる。宝石として通用する結晶は限られる中、この標本は原石がそのまま宝石となりそうな良品。18×30.5×21mm。

レッドベリル
Beryl var. Red Beryl

レッドベリル
マンガンが含まれることで真紅になるレッドベリル。ベリルの中でも最も稀少で、ほかのベリルは様々な場所で産出するのに対しレッドベリルはアメリカ・ユタ州のごく一部の場所でしか産出しない。36×26×27mm。

アクアマリン/スペサルティン/クォーツ/フェルドスパー
Beryl var. Aquamarine with Spessartine, Quartz on Feldspar

アクアマリン/スペサルティン/クォーツ/フェルドスパー
アクアマリンとオレンジレッドのスペサルティン、クリアなクォーツがバランス良く共生しており、まさに鉱物標本の鑑のよう。スペサルティンもガーネットの一種で、宝石鉱物同士の組み合わせに。66×68×61mm。